ここで、トヨタが「本気」になって取り組んだことは成功したのか?「本気」の成功と失敗史を見ていきたい。 成功 生産方法を根本から変えたかんばん方式 1963(昭和38)年に「かんばん方式」と呼ばれる新しい管理方式を全工場で採用した。「かんばん」の指示に従って部品を作れば、常に必要数量だけが各工場間で受け渡されることになり、各工程における在庫は解消する仕組み トヨタは生産面において1950年代中盤から後半にかけて導入した「かんばん方式」を'63年に全工場で開始した。 かんばん方式とは生産計画を正確に遂行すべく、必要な部品やユニットを「必要な時に必要なだけ」供給するもの。トヨタでは生産指示票と呼ばれる品名などを記載したカードや表示板を噦かんばん器と呼んでいたためこの名前が付いた。 今では多分野で導入されているかんばん方式だが、今でいうサプライチェーンにも正確な動きが求められるという非常に難しいシ