■「健康保険証廃止」まで3カ月を切ったが… 「だいぶ増えてきましたよ、マイナ保険証の患者さん」 【図表をみる】顔認証付きカードリーダーの使い方 勤務する病院の受付事務職員に、そう声をかけられた。 「本当?」と振り返ると、「ええ、このところは1日に4~5人はいますよ」と彼女。そして笑いをこらえつつ「ついこの前までは1日に1人いるかいないかでしたもん」と続けた。 その病院は、1日の来院者が内科だけで100~120人ほどだから、政府があたかも健康保険証消滅のデッドラインであるかのように国民に刷り込んでいる「12月2日」という期日から3カ月を切った現時点でさえ、マイナ保険証の利用者数はたったの5%以下ということになる。 医療機関によっては10%くらいの利用率となってきたところもあろう。だがここまで「期日」が迫ってきても、急速に利用率が伸びないのは、やはり政府の強引なやり方に違和感や不安、いや怒りを