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増田文学に関するamagasa99のブックマーク (25)

  • こんばんは、猫です。本当にその鳴き方は「アオ」と聞き取れるのか、あな..

    こんばんは、です。当にその鳴き方は「アオ」と聞き取れるのか、あなたと私達の聴力差に対する懸念が春霞のように漂うものの、仮に当に「アオ」だった際の意味をお伝えしましょう。その前に夢の話が必要です。 私たちは二歳にもなれば落ち着き、世界のことを一通り分かったような心持ちになります。生活パターンも覚え、いつどのように振る舞えば衣住が足りるか学び、それ以外は眠ることを好みます。眠ると夢を見、そこでは真に自由になれるからです。体は軽く飛ぶことすらでき、かろうじて生命である自覚はあるももの、それが見知った姿をしているかあやふやなほど存在は曖昧になります。 やがて夢から覚め、しばしボウとしてしまいます。私は何だったのか。何が私であるのか。尻尾の先を動かし、片耳を動かし、あくびをして、この世に占める自分の範囲を思い出します。大人しく温かな私は撫で甲斐があるのでしょう。飼い主の手が背骨に沿って往復し

    こんばんは、猫です。本当にその鳴き方は「アオ」と聞き取れるのか、あな..
  • 一人の風俗嬢から、来て下さるひとへ

    風俗嬢をしている。勤務しているのは店舗型のイメクラだ。 私は性的な行為や初対面の男性が特に好きということはないけれど、 人間という生き物が全体的にうっすらと好きな感覚はある。 店の小さな個室の中で、色んな人間と出会う。 来てくれる人たちにとって、私は人間である以前に「女」とか「女体」なのだなとよく思う。 そういった感覚に対して別に嫌悪感もないし、自分のできる範囲で尊重する。 だって、「そういう店」なんだから当たり前だ。 それにお金を頂いているぶんくらいは、私も期待にこたえたい。 でも、これだけは私の方も尊重してほしい。 あなたが店員に案内されて、個室の扉をくぐった後、 「初めまして、○○といいます、よろしくお願いします」 と言ってお辞儀をした私は両手を差し出すので、握手をさせてほしい。 男と女、客と風俗嬢、に当になってしまう前に、ただ人間として一瞬でもコミュニケーションがしたい。 できれ

    一人の風俗嬢から、来て下さるひとへ
  • こんばんは、猫です。残念ですが、あなたのようなヒトによる書き起こしか..

    こんばんは、です。残念ですが、あなたのようなヒトによる書き起こしからは、その意図を正確に翻訳することが難しいです。 理由として、あなたには「みゃう~なあう~」と聞こえているそうですが、実際は「っなぁあぁみゃうぅるっつぅなぁああぅううるるっ(この空はいいね、それは好きか?、の意)」かもしれませんし、「むぅうみゃぁぁうーっふ、んなぁぁうーっふ(夢に出てきたのはお前か?、良かったぞ、の意)」かもしれません。ヒトは2万ヘルツまで聞き取るそうですが、私達のそれは10万ヘルツです。ゆめゆめ、あなたに聞こえているものが全てだとは思われませんよう。この世には、目に見えない、耳に聞こえない事柄も在る故、「各自の定める『在る』こそ無い」という理のみが真実なのです。 ところで私たちは元来、人目につかない場所で目を閉じてじっとすることが好きです。まわりの音が四方から絶え間なく聞こえ、私が居ても居なくても、世界

    こんばんは、猫です。残念ですが、あなたのようなヒトによる書き起こしか..
  • 冬の夜に想う

    昨夜は都内とは思えぬほど寒い夜だった。 帰宅して部屋に入ると吐いた息がほのかに白かった。 私の住むアパートは灯油ストーブが使えないのでエアコンに頼るしかないのだが、昨夜の冷え込みには力不足だったようで、私は寝酒をサッとかっらってとっとと寝てしまうことにした。 だけど、いつもより一時間も早く布団にくるまったからといってすぐに寝つけるもんでもない。 寝よう寝ようと念じながらとりとめのない思考を巡らせてるうちに、ふと昔のことを思いだした。 長野の実家に住んでいたころのことだ。 言うまでもなく長野は東京よりずっとたくさんの雪が降る。そして寒い。 我が家は造りが古く隙間が多かったので特に寒い家だった。 家族が起きているうちはストーブを炊いているからいいのだけど、火の気がなくなると途端に冷気が忍び込んでくる。 夜も更け家の中がすっかり冷え切ったころ、私の部屋のふすまがガタガタとやかましい音を立てなが

    冬の夜に想う
  • 人生に物語は要らない

    先日ホッテントリに上がっていた単著持ち増田のエントリを読んで、そういえば自分も増田が原因でを書いたんだったと思い出した。 数年前、初めて増田に文章を投稿したら2000ブクマ付いた。「文才がある」「物書きとしてっていける」とか言われたので、24万字の文章を書いてKindleで出版した。ぜんぜん売れなかった。人の言うことを安易に信じてはいけないと思った。 そのあとまたホームレスになったので(2年ぶり3回目)しばらく福島で除染作業員として働いた。除染と言うと何か特別なことをしているように聞こえるけど、実はただの土木工事である。肉体労働は久しぶりだったけど、小難しいことを考えず黙々と目の前の作業に打ち込んでいると、頭の中の不純物が取り除かれていく感じがした。 そうだ、僕は物書きになりたいなんて思っていたわけじゃない。そんなものは誰かから押し付けられた「物語」でしかない。いままでも「元ホームレス

    人生に物語は要らない