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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (594)

  • コロナ後遺症ここまで分かった...「感染時は軽度」が90%以上、倦怠感から心不全まで影響は200以上

    <今年前半に出た報告書や科学論文によって、この複雑な慢性疾患の解明が進んだ。かかる確率は以前より下がったが、何年にもわたり複数の身体機能に健康影響を引き起こす可能性もあり、決して油断はできない> 2020年以降、新型コロナウイルスの後遺症は世界中で大きな問題になっている。何百万人もの人々の健康や生活の質(QOL)に影響を与えただけでなく、労働生産性や労働力全体の低下をもたらし、経済に数十億ドルの損失をもたらしてきた。 コロナ後遺症は科学的にもかなり注目されており、これまでに2万4000以上の論文が発表されている。人類史上、4年間でこれほどまでに集中的に研究が行われた健康状態は他に例を見ない。 SARS-CoV-2ウイルスへの感染によって引き起こされる、長期的な健康への影響の総称が新型コロナウイルス後遺症(long COVID)だ。 息切れなどの長期的な呼吸器症状から、衰弱性疲労やブレイン

    コロナ後遺症ここまで分かった...「感染時は軽度」が90%以上、倦怠感から心不全まで影響は200以上
  • 再発防止を目指す「画期的な」個別化がんワクチン、イギリスで臨床試験開始

    <英国で個別化がんワクチンの臨床試験が開始され、再発防止に革新がもたらされるか注目されている> 個々の患者に合わせたがん再発予防ワクチンを接種する臨床試験がイギリスで始まっている。 この「画期的な」ワクチンは免疫療法の一種で、体の免疫を活性化させ、腫瘍細胞を見つけて攻撃することで再発の可能性を低減する。 インフルエンザや新型コロナウイルスといった疾患の発症を防ぐワクチンと異なり、こうしたがんのワクチンは、既にがんにかかっている患者を対象とする。 臨床試験はイングランドにある国民医療サービス(NHS)の複数の施設で実施され、まずは大腸がん、膵臓がん、皮膚がん、肺がん、膀胱がん、腎臓がんの患者を対象とする。臨床試験で使用するワクチンはバイオテック企業のビオンテックが製造する。 NHSの発表の中で、英国がん研究基金の研究イノベーション担当エグゼクティブディレクター、イアン・フォルクスは「イングラ

    再発防止を目指す「画期的な」個別化がんワクチン、イギリスで臨床試験開始
  • 「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

    <誹謗中傷で訴訟を起こされた被告が訴訟費用を上回るカンパを集め、さらに裁判過程をコンテンツ化して儲ける「ビジネス」が増えている> 4月18日、文学者の北村紗衣氏が、ネット上で「山内雁琳」を名乗る男性から受けた誹謗中傷を、名誉毀損だとして訴えた裁判の判決が東京地裁で下された。その内容は、雁琳氏は北村氏に対して慰謝料及び弁護士費用の合計220万円を支払うべしというものだった。同種の裁判と比べると、220万円という金額は重いとされている。 原告代理人が「被害者ではなく加害者がカンパを募る「誹謗中傷ビジネス」に対して、裁判所が歯止めをかけた重要な貴重な判決」と述べているように、この判決は、ネット上の誹謗中傷とその裁判がコンテンツとして収益化される風潮に一石を投じるかもしれない。 発端は別の誹謗中傷事件 事の発端は、文学者でフェミニスト批評を行っている北村紗衣氏が、歴史学者である呉座勇一氏のセミクロ

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  • シベリアの投票所で「技術的ミス」、ロシア大統領選で野党候補がプーチンの10倍得票を稼ぐ

    ロシアの大統領選挙で、現職のプーチン大統領は8割近い得票率で圧勝したが、公正な選挙の結果とは思いにくい。その綻びが出た?> ロシアのシベリア南部にある投票所で急遽、3月15日〜17日に行われた大統領選挙の再集計が行われることになった。野党候補のニコライ・ハリトノフが現職のウラジーミル・プーチン大統領の得票数を上回ったためだと、地元メディアが報じた。 再集計が行われたのは、アルタイ共和国の都市バルナウルにある投票所1カ所だ。選挙管理委員会が「技術的なミス」を発見したからだという。この投票所では、共産党のベテラン候補ハリトノフの得票が763票で、プーチンの10倍にも達したと、独立系メディアサイトのメドゥーザが報じた。再集計後の結果はまだわかっていない。誌は、ロシア外務省にメールでコメントを求めている。 政府系機関の全ロシア世論調査センターと世論調査基金が発表した全国の出口調査では、プーチン

    シベリアの投票所で「技術的ミス」、ロシア大統領選で野党候補がプーチンの10倍得票を稼ぐ
  • 証拠が薄すぎる「小児病院の地下はハマスの拠点」...国際的支持を失いかねない、イスラエルの「苦しい言い訳」の中身とは?

    <病院への攻撃を世界や国際機関が非難するなか、イスラエルは「証拠」で「正当性」を誇示するが...。イスラエルを支持するバイデン大統領も苦しい立場に> イスラエル国防軍(IDF)は、ガザ市内にある小児病院の地下にハマス司令部が存在していた証拠を発見したと述べている。そこに人質が拘置されていた証拠も発見したという。 パレスチナのガザ地区における戦闘は、同地区を実効支配しているイスラム武装組織ハマスが10月7日に対イスラエル奇襲攻撃を仕かけて以来、激しさを増している。 またイスラエルは、同地区最大のシファ病院を攻撃したとして、厳しい非難を浴びている。今回の戦闘を巡る厄介な問題は、病院に対する攻撃だ。病院の地下にハマス司令部が当に存在しているのか否かによって、イスラエルは国際的な支持を失いかねない。 また、イスラエルを支持する米大統領ジョー・バイデンは、難しい立場に置かれる可能性がある。 IDF

    証拠が薄すぎる「小児病院の地下はハマスの拠点」...国際的支持を失いかねない、イスラエルの「苦しい言い訳」の中身とは?
  • マーベル最新ドラマ『シー・ハルク』のプロモにホームレス差別の批判殺到

    Marvel's 'She-Hulk' Bench at Launch Bashed for 'Anti-Homeless Architecture' <映画の宣伝に使われた仕切り付きのベンチは「ホームレス排除建築」の最たるものとコメントが殺到。映画を見る気が失せたというユーザーも。アメリカで問題になっているホームレス排除建築とは> マーベルの最新ドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』がバッシングを受けている。理由は、宣伝用の画面に登場する公園のベンチが、座面が手すりで仕切られたタイプだったこと。「ホームレス排除建築」だと非難が沸き起こった。 8月18日よりディズニープラスで配信されるこの新シリーズを記念して、カリフォルニア州ロサンゼルスのエル・キャピタン劇場で行われたワールドプレミアには、シー・ハルクを演じたタチアナ・マスラニーをはじめマーク・ラファロ(ハルク)、ジャミーラ・ジャミル(タ

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  • 安倍元首相の国葬に反対する

    <事績に基づけば国葬に値するかどうかは疑わしい人物を、選挙演説中に殺害されたインパクトをもって強引に国葬を執り行ってしまうのは危険であり、故人の神格化に繋がりかねない> 7月14日、選挙演説中に殺害された安倍元首相について、今年秋に国葬を行うことが発表された。実現すれば吉田茂元首相に次いで戦後二例目となるが、法的根拠はない。これまでの首相経験者の多くが政府と自民党の合同葬であったのに対して、なぜ安倍元首相だけ特別視されるのか。反対・慎重論も多い。 国葬儀の特別性 戦前にあった国葬令が日国憲法の施行に伴い1947年に失効して以来、日国では国葬について定めた法令はない。従って1967年の吉田元首相の国葬は、極めて例外的な措置として行われている。このときの前例に従えば、葬儀の負担が全額国費で賄われるだけではなく、公の機関や学校、民間企業に弔意を示すことを要求できる。 中曽根康弘元首相の葬儀は

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  • フランスのコロナウィルス第7波のえげつないリバウンド|パリのカフェのテラスから〜 フランスって、ホントはこんなところです|World Voice|ニューズウィーク日本版

    フランスのコロナウィルス感染は、依然として続いており、多少の上がり下がりはあるものの、5月初旬までは、安定した?数字で1日の新規感染者も4〜5万人程度でおさまっていて、集中治療室の患者数も減少しつづけていたので、国民の関心もどちらかと言えば、ウクライナでの戦争や大統領選挙、国民議会選挙や上昇し続けるインフレなどの問題に傾き、コロナウィルスに関する報道もほとんど影を潜めていました。 ところが、5月半ばにとうとう最後の規制でもあった公共交通機関でのマスク着用義務化が撤廃されて以来、その約2週間後からコロナウィルス感染は少しずつ増加傾向に転じ始め、6月に入ってからは、ちょっとその危うい感じも格的になってきました。パンデミックが始まって以来、数々の対策がとられたり、人の集まる行事(ノエルやバカンスなど)がやってくる度に、良きにつけ悪しきにつけ、なんらかのアクションがあった後、2週間後には、その結

    フランスのコロナウィルス第7波のえげつないリバウンド|パリのカフェのテラスから〜 フランスって、ホントはこんなところです|World Voice|ニューズウィーク日本版
  • 寝たふりする私の横で、私の英語を真似して笑うネイティブたち...その真意に後から気付いた

    アメリカの高校に留学した著者が遭遇したのは、現地の友人たちが自分の発音を真似して盛り上がる現場。気付かれないよう涙を流した彼女だが──> 中学高校で6年間英語を学んでいるはずなのに、「英語が話せない」という人は多い。英語コンプレックスという国民性からか、英語にまつわる新刊はいまも毎月のように刊行され、英会話の講座もさかん。それでも、英語が話せず、英語に振り回される......。 『ニューヨークが教えてくれた "私だけ"の英語──"あなたの英語"だから、価値がある』(CCCメディアハウス)は、「ニューヨークの魔法」シリーズと『奥さまはニューヨーカー』シリーズの著者が、英語と向き合ってきた日々を描いている。ともに、英語入りのロングセラーだ。 著者は、エッセイストで作家の岡田光世氏。岡田氏は、高校、大学、大学院とアメリカに留学し、語学力を磨いてきたが、「中学英語をきちんと自分のものにすれば、必

    寝たふりする私の横で、私の英語を真似して笑うネイティブたち...その真意に後から気付いた
  • 「プーチンは来年引退、政権も瓦解か」──元MI6長官

    Putin Will 'Be Gone by 2023,' Likely to Sanatorium, Predicts Ex-MI6 Chief <プーチンの健康不安説に世界が注目するなか、イギリスの諜報機関の元トップが、「プーチンの終わり」を具体的に予想した> MI6(英国情報部国外部門)のリチャード・ディアラブ元長官は5月19日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は健康問題により来年までに国家指導者の座を降りるだろうと述べた。 「彼は2023年までに(表舞台から)去るだろうと私は思っている。たぶん療養施設に入る」とディアラブはポッドキャストの番組のインタビューで述べた。プーチンは現在69歳。施設を出て「ロシアの指導者」として再び姿を現すことはないだろうとした上で、ディアラブは「そうなればクーデター抜きで事態は動く」と述べた。 またディアラブは、西側諸国からの対ロシア制裁やウクライナ

    「プーチンは来年引退、政権も瓦解か」──元MI6長官
  • 「アカウント再開のため、運営社員と何度も寝た」人気クリエイター驚きの暴露

    OnlyFans Star Says She Slept With Meta Employees to Get Instagram Unbanned <何度もアカウントを停止されてきた女性クリエイターが、運営社員と関係を持つことで特別扱いしてもらったと明かして物議を醸している> クリエイターが作成したコンテンツを、「ファン」と呼ばれる視聴者と共有するプラットフォーム「OnlyFans」に、「キティ・リクソ」という人気の女性クリエイターがいる。そんな彼女がポッドキャストの番組「ザ・ジャンパー」に出演し、過去に自身のInstagramアカウントの停止を解除してもらうため、Meta社(かつてのFacebook社)の社員と性的な関係を持ったと語り、物議を醸している。 番組内で、司会者がリクソに「これまでにした最もふしだらなことは何?」と尋ねると、彼女は知り合いのFacebook社員と寝ることで、そ

    「アカウント再開のため、運営社員と何度も寝た」人気クリエイター驚きの暴露
  • オミクロンは「最後の変異株」なのか、英専門家が解説

    <爆発的な感染力を持つオミクロン株が教えてくれる、新型コロナ・パンデミックの終わりの始まり。ウイルスの「改良」は永遠に続くわけではない> ウイルスは生きているのか。この問いについては専門家の間でも議論がある。 だが、ウイルスが生物と同じように進化するのは間違いない。それは、2年にわたる新型コロナウイルス感染症のパンデミックで、数カ月おきに「懸念される変異株」が登場してきたことからも明らかだ。 その一部は、ヒトからヒトへと広がるのがうまく、のろまな変異株を追い抜いて、世界で支配的な変異株の座に就いた。 これは、ウイルスの表面にあるスパイクタンパク質に突然変異が生じて、宿主細胞のACE2受容体タンパク質と結合する(そして細胞に侵入する)能力が高まるためと考えられている。 アルファ株やデルタ株は、そうやって瞬く間に世界に広がった。そして、オミクロン株も同じようになると専門家は考えている。 とはい

    オミクロンは「最後の変異株」なのか、英専門家が解説
  • アメリカで「狂犬病」感染が過去10年で最多に、最大の問題は「認識の欠如」|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    <19年、20年と0人だったアメリカにおける狂犬病の症例が、21年には5人に急増。CDCはリスクを認識し直すことの重要性を訴える> 昨年、アメリカでコウモリを介した狂犬病の感染例が次々と報告された。9月28日~11月10日の6週間には、3人が死亡したと米疾病対策センター(CDC)が報告している。3人はアイダホ州、イリノイ州、テキサス州の子供1人と大人2人。すべて男性だった。 彼らは全員が発症の3~7週間前となる8月にコウモリと直接接触していたことが分かっており、発症から2~3週間以内に死亡した。CDCの報告書によれば、2件は「回避可能な(ウイルスへの)暴露」であり、うち1件については素手でコウモリを拾い上げていたという。 また3人とも、ウイルスに感染した可能性がある後に接種することで狂犬病の発症を防ぐことができる「暴露後予防(PEP)」を受けていなかった。CDCによれば、3人のうち2人は暴

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  • パワーカップル世帯の動向──コロナ禍でも増加、夫の年収1500万円以上でも妻の約6割は就労

    <世帯年収2000万円以上などのパワーカップルは、共働き世帯の約2%に過ぎないが、その収入はコロナ禍でも増加傾向にある。また高収入のは夫も高収入の傾向、低収入のは夫も低収入の傾向があり、夫婦間格差を生んでいる> *この記事は、ニッセイ基礎研究所レポート(2021年11月18日付)からの転載です。 1──はじめに~新型コロナ禍で収入減少も見られる中、パワーカップルは? 夫婦共働き世帯が増える中で2017年に同名のレポート1を発信した。その後も「女性の活躍推進」政策等の効果によって、共働き世帯数は全体で見ても子育て世帯で見ても増加している(図表1・2)。 一方で新型コロナ禍で厳しい状況に対峙する労働者もいるが、が夫並みに稼ぐ「パワーカップル世帯」は現在、どのような状況にあるのだろうか。稿では、総務省「労働力調査」などを用いて現状を確認する。なお、過去に述べた通り、パワーカップルには明確

    パワーカップル世帯の動向──コロナ禍でも増加、夫の年収1500万円以上でも妻の約6割は就労
  • 【浜田宏一・元内閣参与】国民の福祉を忘れた矢野論文と財務省|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    <月刊文藝春秋11月号に掲載された矢野康治・財務事務次官の論文「財務次官、モノ申す『このままでは国家財政は破綻する』」への反論を、米エール大学名誉教授で元内閣参与の浜田宏一氏が寄稿した> 財務省の矢野康治事務次官が日の財政事情を憂い、「このままでは国家財政は破綻する」という論文を『文藝春秋』11月号に発表した。官僚のいわばトップの位置にある者が、財政の基問題について率直な意見を表明したことで注目を集めている。同論文は「人気取りのバラマキが続けばこの国は沈む」と、新型コロナ禍で緩くなった財政措置をいさめ、その理由として、 (1)日政府の財政赤字、債務超過は世界でずば抜けて悪い。 (2)このままでは日の財政は破滅する。タイタニック号が氷山に近づいているのを皆気づいていない。 ということを諄々(じゅんじゅん)と説いている。 しかし内容についてみると、矢野氏の論文の暗黙の前提条件と経済メカ

    【浜田宏一・元内閣参与】国民の福祉を忘れた矢野論文と財務省|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
  • イギリスに新たな変異株「デルタプラス」出現 従来型より感染力が強い可能性

    Delta Plus Sub-variant Could Be More Infectious Than Original Delta <ワクチン接種が進み行動制限が解除されたイギリスでの感染拡大に影響か> イギリスではこのところ、新型コロナウイルスのデルタ株がさらに変異した「デルタプラス」の感染が拡大している。研究者たちはこの「デルタプラス」について、従来のデルタ株よりも感染力が10%程度強い可能性があると考えている。 既存のワクチンが効きにくいかどうかはまだ分かっていない。既存のデルタ株がアルファ株に代わって優勢になった時のように、急速に広まっている様子もない。 「AY.4.2」と特定された新たな変異株は、「Y145H」と「A222V」として知られる2つの変異を併せ持つデルタ株の亜系統「AY.4」から派生したものとみられる。Y145HもA222Vも、過去に確認されている複数の変異株にみ

    イギリスに新たな変異株「デルタプラス」出現 従来型より感染力が強い可能性
  • 岸田首相はDappi疑惑を放置して衆院選を戦うのか

    「聞き上手」でも臭いものに蓋をするのは同じ?(10月14日、記者会見) Eugene Hoshiko/REUTERS <自民党が野党に対するデマを広める目的で、この匿名ツイッターアカウントを利用していたとすれば、河井克行元法相が対立候補を貶める架空ブログを業者に書かせていたことに匹敵する事件だ> 10月9日、オーストリアのセバスティアン・クルツ首相が、自分に有利な報道を流すようマスメディアを買収していた疑惑が発覚し、辞任した。一方、日でも、ある企業が運営するSNSアカウントが、政権与党と通じて野党や野党議員に対するデマを流したり誹謗中傷をおこなっていたりしていたという疑惑が持ち上がっている。 マスコミを買収して自分に有利な世論調査結果を報道させる クルツ首相は、2017年に当時31才で首相に就任し、極めて若い国家指導者として話題になった。所属政党の国民党は中道右派政党だが、クルツは極右政

    岸田首相はDappi疑惑を放置して衆院選を戦うのか
  • 失敗学の研究者が見た、日本人の「ゼロリスク」信奉

    <「信者」を減らさないと、日の将来は暗い。東京五輪を機に、チャンスとリスクを議論して判断できる日へと変わるべきだ> 人間は何かを行う前に、「チャンス」と「リスク」を秤(はかり)に掛けて判断する。東京五輪では、選手が国民に感動を与えることがチャンスで、試合場の選手団や観客から新型コロナウイルスが広がるのがリスクである。 しかし、テレビや新聞はリスクだけを報道し、秤に掛けるような議論は進まなかった。結局、時間切れで中止にはならず、IOC(国際オリンピック委員会)にいいように引き込まれて大会は始まった。 五輪開催が失敗だったか成功だったかは、閉会式まで分からなかった。たまたま日の金メダルが予想以上に多かったから、JNNの世論調査では「開催してよかった」「どちらかといえばよかった」と思う人が61%になった。 もしも予想以上に少なかったら、五輪はコロナ第5波の主因として失敗の烙印を押され、自民

    失敗学の研究者が見た、日本人の「ゼロリスク」信奉
    and_hyphen
    and_hyphen 2021/09/12
    最初のチャンスとリスクの定義が誤っている気がしてならない。確かにゼロリスク信奉が強いのはあると思うが、リスクを真正面から「評価できない」のが日本社会だと思う。だからリスク許容が変な方向に行くんだよ
  • 中国系スーパーヒーローが活躍するマーベル新作映画が中国当局の気に障った理由

    “Shan-Chi”Fans in China Call Government Decision Not to Release Movie a“Tragedy” <「反中」要素はないはずなのに──巨大市場の興行収入を期待していたマーベルの親会社ディズニーの大誤算> マーベル・スタジオの新作映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』は、北米ではレーバーデーの祝日を含めた9月第1週の週末にオープニング興行収入で歴代トップを記録、快進撃を続けている。 中国系のスーパーヒーロー、シャン・チーの宿命の戦いを描いたこの映画、なぜか中国では検閲当局の許可が一向に下りず、公開の目処が立っていない。スクリーンに炸裂するカンフーアクションを楽しみにしていた中国のマーベルコミック・ファンは、不許可の理由に首を傾げ、不満を募らせている。 主人公のシャン・チーを演じる中国系カナダ人、シム・リウはじめ、この映画ではア

    中国系スーパーヒーローが活躍するマーベル新作映画が中国当局の気に障った理由
  • 動画サイトの視聴で広がる集団疾患、世界の若年層で報告相次ぐ

    ある動画を視聴した若者たちのあいだで、意思に反して突発的に顔を歪めたり汚言を吐いたりする症状が急増した Михаил Руденкo-iStock <ネット上の動画を再生した一部の若者たちが、昨年から身体の不規則な動きや意図しない奇声などに悩まされるようになった> 一部の動画を視聴した若者たちのあいだで、意思に反して突発的に顔を歪めたり汚言を吐いたりするなどの行動が見られるようになっている。昨年ごろから症例が急増し、世界各国で症例の報告が相次ぐ。トゥレット症と呼ばれる既存の症状によく似ているが、伝播のパターンと発現のメカニズムが異なることから、一部研究者たちは新たな症状だと位置付けている。 一例としてイギリスでは、ある日から14歳少女の身体が散発的に、意思とは関係なく動くようになった。英医学誌の『BMJ』に掲載された論文によると、少女は急に首を突き出したり、雄叫びをあげたりする挙動を示して

    動画サイトの視聴で広がる集団疾患、世界の若年層で報告相次ぐ