経営再建中のオンキヨーホームエンターテイメント(旧オンキヨー)が12日発表した2020年4~12月期決算は、純損益が33億円の赤字だった。債務超過も解消できておらず、このまま年度末を迎えると、ジャスダック市場の上場廃止のおそれが出てくる。 オンキヨーは長年の販売不振にコロナ禍が重なり、20年3月期に33億円の債務超過に陥った。借入金を株式と交換する「債務の株式化」や新株発行で自己資本を厚くしようとしたものの、計画通りに資金が集まらず、12月時点でも30億円の債務超過だった。さらに増資しなければ解消できないが、株価が大幅に低迷しており、普通のやり方では買い手が付かない状況だ。 そこでオンキヨーは昨年12月、議決権はないが普通株よりも配当などの条件がいい優先株や、大量の新株を格安で買える権利を海外ファンドに割り当てる計画を決めた。ファンドが予定通りに権利を行使すれば、最大62億円相当が手に入り