米加工販売会社「三笠フーズ」(本社・大阪市、工場・福岡県筑前町)が基準値を超える農薬やカビが検出され非食用とされた「事故米穀」を食用として販売していたことが5日、農林水産省の調べで分かった。基準値の5倍の有機リン酸系殺虫剤メタミドホスが検出された中国米など299トンを販売していた疑いが強いという。食品衛生法に違反する可能性も強く、農水省は同日、三笠フーズに回収を要請、同社も回収に応じる姿勢を示した。 農水省によると、同社は政府から平成15〜20年度に、「事故米穀」とされた精米や玄米計1779トンを、工業用の糊(のり)用として購入。そのうち、基準値の5倍に当たる0・05ppmのメタミドホスが検出された中国産もち精米295トンをせんべいなど米菓や和菓子の材料として、福岡県の仲介業者3社に転売した疑いがある。 また、カビの一種である発がん性物質アフラトキシンB1が検出されたベトナム産うるち精米な