厳しい財政状況が続くギリシャやスペインなど、ヨーロッパの4か国が、仮に財政破綻してユーロ圏を離脱した場合、日本など主要国が被る経済的な損失は合わせて1700兆円を上回るという見通しを、ドイツの民間の財団が発表しました。 ヨーロッパ最大のメディアグループなどが運営する、ドイツの「ベルテルスマン財団」は、厳しい財政状況が続くギリシャ、スペイン、イタリア、それにポルトガルの4か国が、財政破綻した場合の影響を調査しました。 それによりますと、仮に4か国すべてが来年、財政破綻してユーロ圏を離脱した場合、これらの国々の国債を保有する国や金融機関などが、直接巨額の損失を被るほか、貿易量も大幅に減少するとしています。 そして、世界的に景気が後退して、日本や欧米など主要な42か国が被る経済的な損失の総額は、試算によると、2020年までに合わせて17兆ユーロ余り(日本円で1700兆円)を上回ると指摘しています