2016年もまた、日本は自然災害の猛威にさらされている。4月には熊本県や大分県で大地震が続けて発生し、8~9月は台風が相次いで上陸。いずれも鉄道に大きな被害をもたらした。 しかし被害の大きさで言えば、5年前の東日本大震災を忘れるわけにはいかない。JR東日本の常磐線や山田線はいまだ一部区間が不通となっており、気仙沼線と大船渡線の一部はBRT(バス高速輸送システム)に転換している。 一方で昨年は、3月に石巻線終点の女川駅が内陸に移設されて営業を再開し、石巻線が全線運転を再開したのに続き、5月には仙石線も一部区間を内陸の高台に移設することで全線の運転を再開。同時に仙石線と東北本線を結ぶ接続線を新たに整備することで、仙台〜石巻間の所要時間を10分短縮した「仙石東北ライン」が走り始めるなど、明るいニュースもあった。 震災から5年が経過した沿線はどうなっているのか。今年8月、仙台駅から仙石東北ラインと