沖縄県竹富町の役場の建て替え先を問う住民投票の開票が30日に行われ、町内の西表(いりおもて)島への移転に賛成する票が、現庁舎のある石垣市内での建て替えを支持する票を上回り、投票者の過半数を占めた。川満栄長(えいちょう)町長は「不安を抱く住民の声に耳を傾けながら、西表島への移転を進めたい」と述べ、2017年度中の着工を目指す方針を示した。 投票は一部地区を除き、29日に行われた。開票の結果、西表島・大原地区への移転が1459票で、石垣市内での建て替えを支持した1140票を319票上回った。有権者は20歳以上で、当日有権者数は3296人、投票者数2645人。無効46票で、投票率は80・25%だった。 町は16の島々(有人島は九つ)からなり、村時代の1938年に住民の利便性向上を図るため、竹富島から町外の石垣島に役場を移転。人口の多い西表島の住民を中心に「役場は自分たちの島に」との声が上がる一方