巨人坂本に闘魂…広島駅で盟友長野が手を振っていた 新大阪駅から決戦の地、博多へ出発して約1時間20分。新幹線が広島駅に到着した直後、車内がザワザワし始めた。 ふと、ホームに視線を向けた坂本の目に映ったのは広島の長野だった。事前の連絡もなく、理由やなぜそこにいるかも不明。ただ、底抜けの笑顔で手を振り続ける姿を目に焼き付け、闘志が湧き上がるとともに沈みかけた心も上がった。 「チョーさんがいる」。日本シリーズ2試合を戦った疲労から、眠りにつく選手もいる中で菅野ら同じ車両に乗り合わせたチームメートへと伝えた。「えっ? 何で?」と驚きながら、伝言ゲームのように長野の存在が伝わっていく。時間にすれば1~2分ほどだったが、一通り手を振った後、忍者のようにホームの陰に消えた。 坂本はスマートフォンを手に取って、メールで感謝を伝えた。長野が巨人時代には「サカチョー」と称され、12年にはともに最多安打を獲得。