新型コロナウイルスの感染拡大によって景気後退が叫ばれ、先行き不透明感が増すなか、日本経済はどうなるか、不動産はどう動くのかに注目が集まっている。本連載は、多くの現場に立ち会ってきた「不動産のプロ」である牧野知弘氏の著書『不動産で知る日本のこれから』(祥伝社新書)より一部を抜粋し、不動産を通して日本経済を知るヒントをお届けします。 人気ドラマの舞台にもなった田園都市線東急線というと、首都圏の人間の多くは「ちょっとお洒落でハイソ」なイメージを抱く人が多い。関西での阪急線のイメージに似ているだろうか。 東急線の基幹路線といえば東横線と田園都市線だ。 東横線は渋谷から自由が丘や田園調布を通り、武蔵小杉、日吉、大倉山などを通って横浜に至る東急線の老舗路線だ。沿線には慶應義塾などの学校も多く、高級住宅街と新進気鋭のタワーマンション街、お洒落なブティック街などが連なる。電車に乗る人もどこか品があって、身