これまで家を「買う」の理由のひとつに、単身や結婚したばかりなら賃貸物件もよりどり見どりだが、子供が生まれて家族が増えると、家を借りようにもファミリー向けの良い物件がない、ということが声高にいわれてきた。 しかし、これからの時代はどうやらだいぶ様相が変わってきそうだ。 理由は2つ。ひとつが、今密かに進行している大都市内部における大量の空き家予備軍の存在だ。そしてもうひとつが、都市郊外部における生産緑地制度の「指定解除」だ。 空き家は全国で820万戸にも及んでいるが、実は空き家が全国で一番多いのが東京都で、その数は81万7000戸にも及んでいる。神奈川、埼玉、千葉を含めた1都3県になるとその数は200万戸を超え、なんと全国の空き家のうち4軒に1軒は、実は首都圏に存在していることになることを多くの人は知らない。 さらにこれを個人の持ち家の空き家(統計上では「その他」に分類)に絞り込むと、首都圏に