神戸8人死傷集合住宅火災 生活困窮者の「頼みの綱」 狭い居室、防火に課題【大型サイド】 22日の火災で8人が死傷した神戸市の集合住宅は、生活保護を受給する高齢者が多く身を寄せていた。保証人不要で家賃も安い物件は生活困窮者の「頼みの綱」だが、運営費用を抑えるため狭い居室が密集し、防火対策が不十分との指摘もある。過去に同様の建物で多くの人が犠牲になった。有識者は、生活困窮者の住宅問題は民間任せで、行政の取り組みが進んでいないと批判する。 兵庫県警や入居者などによると、現場は1963年築の3階建てで、各フロア約100平方メートル。計31の居室が並び、いずれも3、4畳の「一人寝たらいっぱいの広さ」(入居者)。火災報知機や消火器は設置されていたが、スプリンクラーの設置義務はなく、実際に導入されていなかった。足が不自由な人や要介護者もおり、焼け跡からは車いすが見つかった。 生活困窮者が暮らす共同住宅や