アジアインフラ投資銀行(AIIB)の融資規模をシミュレーションし、AIIBとADBの融資規模の違いを比較してみた。 ADB財務概要2014によれば、各国政府からコミットメントを得ている応募済み資本は1628億ドルあるが、実際に現金化された払込資本は82億ドル。この払込資本と利益剰余金113億ドルを原資として市場でADB債の発行等を通じて616億ドルの借り入れを行っている。 これらの資金をベースにADBの融資残高は852億ドルとなっている。自己資本比率は20%で、途上国政府が主な貸出先のため、銀行としてはかなり安全運転が行われていることが分かる。 一方、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の資本金は1000億ドル規模で、500億ドル規模からスタートすると発表されている。これは応募済み資本の規模だと思われるので、払込資本がADBと同率(5%)だと25億ドル〜50億ドルとなる。 AIIBの設立当初