『津波警報を発表しました。緊急で避難が必要です。避難が必要な地域は、以下のURLから確認してください』 ――2018年11月8日、気象庁の津波警報を装った迷惑メールが届いたという情報が複数件同庁に寄せられた。同メールは、記載されたURLをクリックすると、マルウェアとみられるスクリーンセーバー形式のファイルがダウンロードされてしまうというものだった。 気象庁はこの事象に対し、同日中に注意喚起を目的としたプレスリリースを発表。国民に対して迷惑メールに関する詳細な情報を公開し、被害を最小限に食い止めた。 こうした対応が評価され、気象庁は第4回情報セキュリティ事故アワード 特別賞に選出されている。本稿では、今回の対応を担当した国土交通省 気象庁 総務部企画課 情報セキュリティ対策企画官 豊田英司氏にお話を伺った。 URLをクリックさせるための巧妙な仕掛け 一口に迷惑メールと言ってもクオリティはまち