「東洋のルソー」と呼ばれた中江兆民が1887年に発表した『三酔人経綸問答』。 封建社会から近代社会に移り変わっていった明治期の日本、国際的には西欧列強が東洋に進出していった時代の中で、政府、在野を問わず国を担おうとする者たちは、強い危機感をもって対外関係を考えようとしていました。 自由民権運動を通して近代化の道筋を考え実践してきた兆民も、日本がどのように国際社会の中で活動をしていけばいいのかを考える時期にありました。また、明治政府の国会開設(1890年)を前にして、変質していく自由民権運動に対しても何かをいうべき必要があったのです。 とはいっても、兆民が書きあげたテクストは決して深刻なものではありません。タイトル通り三人の酔っぱらいの対話劇が笑いを交え展開します。自由平等・絶対平和の追及を主張する洋学紳士君、軍備拡張で対外侵略をと激する豪傑君の二人の客人、そして迎えるのは両者の論争を現実主
記事一覧 越前和紙が無形遺産登録逃した訳 技術を継承するための団体なく (2014年10月29日午前7時10分) 「和紙」が無形文化遺産に登録される見通しとなったが、国内最大の産地である福井県の越前和紙は含まれていない。文化庁によると、技術を継承するための団体がなく、組織として国の重要無形文化財に指定されていないのが理由。越前和紙の登録に向けて、国に働き掛けてきた福井県は今後、地元と連携し保存会などを立ち上げ、追加登録を目指す考え。 登録対象となっている細川紙(埼玉県)など三つは、いずれも保存会などが団体として国の重要無形文化財に指定されている。 一方、越前和紙は約1500年の歴史を誇り、手すきの生産量や事業所数が多く国内最大の産地。2000年に越前市の岩野市兵衛さんが人間国宝に認定され、今年3月には製作用具や製品2523点が国の重要有形民俗文化財に指定された。このため県は、ユネスコへ
飛鳥~奈良時代(7、8世紀)に現在の高崎市南部に建てられた山上(やまのうえ)碑、多胡碑、金井沢碑の「上野三碑(こうずけさんぴ)」を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録することを目指す推進協議会が11月1日、設立される。県や有識者、地元住民らで構成し、官民連携の推進運動を展開した上で平成29年の登録を目指している。(浜田慎太郎) 山上碑は681年に建てられ、完全な姿で残っている石碑としては日本最古とされる。僧が亡くなった母を供養するために建てた。多胡碑(711年)は一帯に多胡郡が設置されたことを記念して、金井沢碑(726年)は仏教信仰で結びついた一族の繁栄を祈って建てられた。 いずれも国の特別史跡に指定されており、当時の地方行政制度の在り方や、仏教思想の広がりなどを読み解くうえで、重要な資料とされている。 今回設立する協議会では、福田康夫元首相が名誉会長を務め、大沢正明知事
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く