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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (3)

  • 古典は武器である『強く生きるために読む古典』

    負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと、になりそうなとき、それが一番マズい。では、どうするか。 ダメになりそうなとき、古典は武器になる。できそこないだという自覚、場違いでいたたまれない感覚、自殺した文豪の「生まれてきてすいません」を夜の底で反芻するとき、生き延びる助けとなるのは古典である……これが著者の主張。ヘーゲル、法然、カミュ、ドスト、ときに過剰に、ときに強引に自分に引きつけて読む。 自ら述べる通り、著者の「読み」はバイアスがかかっている。「正しい」「間違っている」を断定しがちだ。既読については、わたしの「読み」とずいぶん違うのが面白い。マルクス・アウレリウス『自省録』を、「劣等生の嗚咽と罵声、悔恨と自戒の独白」と読むのは斬新すぎる。閉塞感と絶望に塗りつぶされた『悪霊』からドストの楽観論を汲み取ろうとしたり、『異邦人』のムルソーの転回を自分の体験に照らして理解

    古典は武器である『強く生きるために読む古典』
  • この本がスゴい!2012

    人生は短く、読むは多い。せめてスゴいと出会えるよう、それを読んでる「あなた」を探す―――このブログの究極目的だ。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしてくれる「あなた」は、とても貴重な存在だ。 ネットで呟いたり、オフ会で発表したり、集団でブックハントに勤しんだり。バーチャル・リアルを問わず、そんな「あなた」同士の交流の場で、加速度的にスゴいに会ってきた。中でもここ一年で読んできたものから、選りすぐりを並べてみた。 実は、ここは既読のご紹介の場なので、氷山一角だ。だから、一番アツいfacebook「スゴオフ」を覗いてみてほしい。読まずに死ねるか級がざくざくあるデ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2011 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい

    この本がスゴい!2012
  • いま読んでいる本をやめてでも読むべき「日本の歴史をよみなおす」

    「つくられた」歴史認識に一撃を与える一冊。 「女の地位は低い」や「日は農社会」は、つくられたイメージだと主張し、その傍証を挙げてゆく。多数派の歴史認識がくり返されることで強化され、常識化してゆく過程はE.サイード「オリエンタリズム」を思い出す。だが、著者が主張する反証・反例が少なすぎる。そんな一点でもって全面展開するのが“歴史学”なの? 「全ての日人が読むに値する」という惹句に誘われて読む。の目利きも絶賛してるから安心かと最初は思った。POPには、「いま読んでいるをやめてでも読むべき」とあり、相当自信があるらしい。新しい知見が得られるというよりも、もともと薄々感じてたことを補強してもらえる。いわば、「つながる」読書になった。 たとえば、「女」に対する固定観念を揺さぶる。女性が公的な世界から排除され、抑圧されつづけていたというのは、「これまでの常識」にすぎないという。銭を持たず身一

    いま読んでいる本をやめてでも読むべき「日本の歴史をよみなおす」
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