切り替え件数は1%にも満たなかった! 新年度入りを機に、「8兆円市場の開放」「260社が新規参入」「消費者の選択肢の拡大」などと、経済産業省が自画自賛する「電力の小売り全面自由化」が始まった。 しかし、肝心の消費者の反応は今ひとつだ。円滑な自由化や電力系統運用のために新設された公的機関の「電力広域的運営推進機関」によると、事前(3月25日まで)に、全国の消費者が契約を電力大手各社から新規参入事業者に切り替えた件数は、全体の1%にも満たない37万8400件にとどまった。 実質所得が伸び悩む中で、生活費を抑えたいという庶民の思いは切実なはずだ。それにもかかわらず、なぜ、電力自由化が盛り上がらないのか。最大の原因は、乗り換えるほど魅力のある料金プランが乏しいことにある。割安なプランの提供エリアは関東、関西の2大都市圏に集中しているうえ、対象もヘビーユーザーに偏っている。 加えて、来年4月に予定さ