消費税の「インボイス制度」が2023年10月にスタートする。これまで消費税を免除されていた免税事業者は、対応を迷っている人も多いだろう。 年商1000万円以下の免税事業者は、「免税」名が示す通り、消費税の納税を免除されている。だが、制度スタート以降は、(1)免税を維持する、(2)インボイスを発行事業者になって消費税を納める――の2択になる。 それぞれのメリットとデメリットを、税理士の杉山靖彦さん(杉山会計事務所代表)に聞いた。 インボイスは「国が消費税を取りっぱぐれないようにする制度」 消費税は原則として、顧客から預かった分と、自分で払った分の差額(売上税額-仕入税額)を納税します。ですがこれまでは、誰が誰にいくら払ったのか、あいまいな面がありました。 インボイス制度は、消費税を、誰から/誰が、いくら受け取った/払ったのかを明確にすることによって、国が消費税の取りっぱぐれがないようにする、