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ブックマーク / goldhead.hatenablog.com (6)

  • 帰りなんいざ平和島デス・ロード(サマー2015) - 関内関外日記

    「……だからねえ、先生、そのときおれはこう思ったんです。おれが『マッド・マックス』なんだって。わかりますよね? 水が降ってきたんだ。この身がクエイクしたんだ。4DX! 4DX! 恩寵だったんです。それでおれは、下の階のドン・キホーテでツイン・ネックのギターを買ったんです。ついでにカシャーサを一買いました。怖いものなんてなんにもないって思ったんです。それで、目の前にあった競艇場の超抜機を奪って、走りだしたんです。レンチがあればエンジンも唸るんだ。もう、そこは平和島なんかじゃなかった。地獄のデス・ロード・アイランドだったんです。それでね、先生、おれは〈大森 海苔のふるさと館〉に向かってぶっ放したんですよ。知ってますか、大森は海苔の……」 「今日はこのくらいにしておきましょう」 ドアが閉まる。引き手の部分と頭より高い部分、足首より下の部分でかしゃんとロックされる音が鳴る。廊下は少しやわらかいゴ

    帰りなんいざ平和島デス・ロード(サマー2015) - 関内関外日記
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    askmt 2015/09/03
  • 吉本隆明『良寛』を読む - 関内関外日記

    良寛 作者: 吉隆明出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2004/10/01メディア: 単行 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 良寛がじぶんに抱いて離さなかったのは、その悲劇的性格でありましょう。どうしようもない堪え性のなさ、張りきることのできないちぐはぐさ、懶惰と無為、他者との葛藤に耐えずに退転する心情、軟弱で、文学みたいなもので自分を慰めないではおられない性格、それらに良寛自身がじぶんで見極めをつけたとき、道元禅の思想から遠くに去ったのです。それとともにほんとの隠棲がはじまったのだともいえます。 おれは夏目漱石のいうところの「門」の外からなかを覗いている、いや、覗きたいなと思っているていどのものであって、門前の小僧ですらなく、たんなる門外漢である。でも、門の中はいろいろな仏教者がいて楽しそうだ。そんな中に大愚良寛がいてもいい。とはいえ、子供と一心になって遊ぶ、

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    askmt 2015/04/25
    吉本隆明『良寛』を読む
  • stirring, Dull roots with early spring rain. - 関内関外日記

    夜中の2時近く眠れないおれがいてなぜ薬が効かないのかはっと気づいた暑いのだ。おれは家のない人のようにたいへんな厚着をして、たいへんな厚着の上と下をまた暖かくサンドイッチして、そのまま外で寝ても凍死しないようにしているのだがそれが暑すぎる。ネックウォーマーを脱ぎ、フリースを一枚脱いだ。下半身、内側にボアのついたスウェットとヒートテックのタイツはそのままにして、下を脱いだ。しばらくすると眠れたようだ。 今朝、部屋に寒さをあまり感じなかった。眠れなかったぶん身体に辛さはあるが、室温が14.8℃あった。正確なものかはしらないが、相対的に見れば普段は10℃を切っている。シャワーも寒さは苦にならない(眠さは苦になる)。 自転車での出勤、イヤーマフもネックウォーマー(外出用)も手袋もなしで行ってみた。手袋もなしで行ってみたんだ。ちょっと寒いが、それほど苦にならない。そしてふく風の雰囲気。 ああ、春だ、

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    askmt 2015/02/24
  • おれはなぜ飯を食うのだろう? - 関内関外日記

    なぜおれは飯をうのか、疑問に思うことが多くなった。腹が減るから飯をうのだが、腹が減ったらなにが困るのか。おそらくは体が動かなくなって死に至るからだろう。 それじゃあおれは死にたくないから飯をうということになる。おれは死にたくないのだろうか。人の心は一か〇でないすると、過半数で死にたいような気がしている。おれはもうべつに生きていなくてもいいという心持ちなのだ。それなのに腹が減るとものをう。ひょっとすると死にたくないのかもしれない。 おれは飯を買うために働きさえする。とはいえ、働いたところで金にはならないし、おれは日に日に追い詰められている。おれが文字通りにえなくなるのもそう遠い将来ではないはずだ。この世は金がすべてなのに、おれは金を稼ごうという意志を大きく欠いている。 もしもおれが死にたくないのだとすれば、なにか行動を起こすべきなのだ。世の中の優秀な人、あるいは普通とされる人ならば

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    askmt 2014/12/01
  • できて当たり前、できないものはできない。 - 関内関外日記

    少し前に、子供を褒める場合、才能を褒めた子より努力を褒めた子の方が伸びるとかいう記事を読んだ。なに、半年に一回、あるいは3ヶ月に一回くらいは出てくるライフハック系の記事だ、あえて探しはしないが。 ともかく、合点がいった。なにせおれは伸びない方の育てられ方をした子だった。伸びないまま、底辺の大人になった。いまさら親が悪いだのなんだのとはいかないが、そういう仕組はあるのだろうな、と思う。 おれにはできて当たり前。逆に……できないものは早生まれだから、背が小さいから、できなくて当たり前、できないものはできない。努力? というものはおれの辞書にない。かといって与えられた才能だけでこの世を生きるほど、この世の難易度は低くない。そういうものだ。 思い返せば、おれには努力というものが欠けている。欠けているというか、それがいったいどういうものなのかてんでわからない。最初からできるか、できないと瞬時に悟って

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    askmt 2014/04/09
  • ロッパツノダンガン - 関内関外日記

    人は生まれながらにして、六発の弾丸を持っている。 銀の匙なんてでたらめだ、六発の弾丸を持っている。 人はただ六発の弾丸とともに生まれてくる。 当の話だ。 けれど、 六発の弾丸に気づくやつもいるし、気づかないやつもいる。 気づいてぶっ放すやつもいるし、大切に取っておくやつもいる。 気づかないままのやつもいるし、気づかないでぶっ放すやつもいる。 若くして撃ち尽くすやつもいれば、年老いて急にぶっ放すやつもいる。 人は生まれながらにして六発の弾丸を持っている。 ミサイルの一発でもなければ百連発でもない。 ただの六発の弾丸だ。 五発でもなければ、七発でもない。 きっかり、六発だ。 大層な武器じゃないけれど、無視できない力はある。 だれか人一人殺すことくらいはできる。 だけど人類を破滅させることはできない。 君は君の六発の弾丸に気づいていたか? 君は引き金を引いた覚えはあるか? 君は真夏の路地裏で一

    ロッパツノダンガン - 関内関外日記
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    askmt 2014/01/14
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