シャープが同社亀山工場(三重県亀山市)の液晶パネル生産設備の一部を中国の電機メーカーに売却することを受け、同工場に90億円を補助する同県が、補助金の一部返還を求める方針を決めたことが24日分かった。補助金はすでに54億円が支払われており、同県は返還を求める額の算定を急いでいる。 北川正恭前知事が誘致に動き、04年1月に稼働した同工場は、自治体が巨額の補助金をつけて企業誘致に成功したモデル的な存在だった。 野呂昭彦知事が24日の県議会で、「詳細を十分調査の上、条例・規則などの規定により適正に対応していく」と一部返還を求める方針を明らかにした。県企業立地室によると、県補助金等交付規則に基づき、補助金で購入した設備を売却した場合、法定耐用年数を超えていない設備について補助金返還を求めることができるという。 同室は、今回売却される第1工場の設備には、その対象となる部分があるとみており、調査を