「Visual Studio Code」(VSCode)はMicrosoftが開発している高機能コードエディターです。今回は、プログラミング以外の作業や業務も助けてくれる拡張機能を紹介します(表5)。VSCodeはコードエディターですが、できることは幅広いので、開発以外の業務にも活用してみてはいかがでしょうか。
委託したシステム開発が頓挫したとして、野村ホールディングス(HD)と野村証券が日本IBMを相手取って計約36億円の損害賠償を求めた裁判。プロジェクト失敗はベンダー側に非があるとした2019年3月の一審判決から一転、2021年4月の控訴審判決はユーザー企業側に責任があるとした。工数削減提案に十分に応じなかったり、プロジェクト途中で追加要件を多発したりした野村側の姿勢を東京高裁は問題視し、逆転敗訴の判決を下した。 関連記事 野村HDが日本IBMに逆転敗訴の深層、裁判所が問題視した「X氏」の横暴な変更要求 野村HDが日本IBMに逆転敗訴のワケ、「工数削減に応じず変更要求を多発」と指摘 東京高裁が特に問題視したのが、システムの仕様を策定するうえで重要な役割を担っていた野村証券のユーザー部門「X氏」の振る舞いだ。 当時、投資顧問事業部(判決文では「投資顧問部」)の次長だったX氏は、パッケージソフトに
「本当に基幹系システムを乗せて問題ないのか」「障害が起こったらどう対処するのか」。こうしたパブリッククラウド利用の課題は、どう解決するのか。クラウドの導入に携わるITエンジニアへの取材から、移行・運用に関するポイントをまとめた。 基幹系分野のクラウド活用で今、最も進んでいるのが「SAP ERP」のパブリッククラウドへの移行だ。「この1年で急激に増えている」と多くのITベンダーが証言する。SAP ERPの導入を専門にするNTTデータグローバルソリューションズ(GSL)では既に、SAP ERPのパブリッククラウドへの移行で約30件の実績があるという。 クラウド移行のきっかけは「2025年にSAP ERPの保守期限を迎えるため」とNTTデータGSLの小倉康徳アウトソーシング事業部ソリューション統括部マネージャーは説明する。オンプレミスで5年に一度のインフラ刷新を考えた場合、SAP ERPの利用企
企業ネットワークの要であるLANは、パケットを転送する機器であるスイッチを組み合わせて構築する。その際には、ネットワークの規模に見合ったスイッチを選び、それらを適切に組み合わせることが重要だ。 ところが近年、企業LANにおいて選択すべきスイッチや組み合わせ方が従来とは変わってきた。その背景には、スイッチの高機能化や低価格化がある。 この特集では、イマドキのスイッチを使いこなすための“新常識”を4種類のネットワーク規模別に紹介する。 まず、端末の台数が50台以下程度のごく小さいLANの場合を考えてみよう。いわゆるSOHO(Small Office/Home Office)のネットワークだ。 この規模のネットワークの“新常識”は「ローエンドのノンインテリジェントスイッチでも従来よりも高機能のLANを作れる」ということだ。 速度は1Gビット/秒が当たり前に こうした規模のネットワークの標準的な構
パブリッククラウドへの接続にインターネットを使わず、VPNによる「閉域接続」を利用するケースが増えている。閉域接続の仕組みは簡単で、クラウドサービス事業者のゲートウエイと通信事業者のゲートウエイを接続する。Microsoft Azureとの接続に使う「ExpressRoute」や、Amazon Web Services(AWS)との接続に使う「Direct Connect」が閉域接続の代表例だ。 閉域接続は専用線よりも低いコストでセキュアなアクセスを簡単に実現できるが、インターネット接続には不要だった配慮が求められる。さらにサービスによって制約事項が全く違う点も考慮に入れる必要がある。そこで今回は、パブリッククラウドのなかで特に利用者数の多いAzureとAWSで起こったトラブル事例から、閉域接続を導入・運用する際のポイントを解説する。 ケース1:経路数超過で接続トラブルが発生 最初に取り上
2017年10月17日に一般提供が始まる「Windows 10 Fall Creators Update」は、Windowsの正式な機能としてLinux互換環境「Windows Subsystem for Linux(WSL)」を搭載する。Windowsストアから簡単にLinux OSを導入できる機能だが、つまずきやすい落とし穴がある。 Windowsの中でネイティブのLinux OSを動かせる「Windows Subsystem for Linux」。Fall Creators Updateから正式版になった。画面はUbuntuのもの。 導入までに必要な操作は、 Windows Subsystem for Linux(WSL)を有効化 Windowsストアからインストールして起動 ユーザーアカウントを作成してログイン の3ステップだ。いきなりWindowsストアで「linux」、またはL
JavaOne 2017レポート、要注目のProject JigsawとVector APIをコードで理解 JavaOne 2017レポートの2回目は、筆者が聴講したセッションのうち興味深かったものを2つレポートします。Java SE 9の注目機能である「Project Jigsaw」と、今後の「Project Panama」で提供される「Vector API」です。 2017.11.02 JavaOne 2017レポート、ここ数年で最も充実していたキーノート 10月1日から5日間、世界最大のJava開発者会議「JavaOne」が開催されました。キーノートや500近くのセッションなどを通じて、Javaの最新情報に触れることのできる5日間となりました。このJavaOneの模様を2回にわたってお伝えします。今回はキーノートセッションを中心にレポートします。 2017.10.19 Java SE
「IoT時代の最新SELinux入門」連載も今回が最後になります。連載の最後に、SELinuxの現在の開発の状況と、今後どのような方向に開発が進んでいくのかを過去の例から考えてみましょう。 SELinuxの現状の整理に関しては、毎年のLinux Security Summit(2017年9月に北米で開催される予定です)でまとまった資料がプレゼンテーションとして紹介されます。本記事の執筆時点(2017年7月)ではまだ資料がアップデートされていませんので、昨年の資料*1を参考にしながら、現時点での状態を見てみましょう。 SELinuxの根本であるTypeEnforcementモデルや強制アクセス制御など根幹部分は昔と全く変わっていません。それだけ、根本部分に関しては完成されたものであるといえます。現在はSELinuxのポリシーをより運用管理者が扱いやすくする方向や、SELinuxによって提供さ
前回まで、Java SEの最も基本となるjava.baseモジュールの新機能を紹介してきました。今回はちょっと趣向を変えて、API以外に知っておきたい新機能や変更について紹介します。バージョン表記や非推奨APIの明確化、コンパイラのjavacやドキュメント自動生成のJavadocの改善といったものです。 バージョン表記 Java SEのバージョン表記に紆余曲折があったのは、みなさんご存じの通りです。Java SE 8も「8」が表向きの「バージョン番号」であるにもかかわらず、javaコマンドを-versionオプションを指定して実行すると「1.8.0_131」のように出力されます。過去の経緯もあり、1.8.0は「バージョン文字列」として扱われます。バージョン番号とバージョン文字列は別物だと、公式ドキュメントにもうたってあります。この使い分けは煩雑でしかなく、アップデートリリースの番号も複雑に
世の中には、最後の一文字が違うだけで意味が全く異なる言葉がある。例えば、「被告」と「被告人」は使われる場面が違う。被告は民事訴訟で訴えられた側だ。被告人は、犯罪の嫌疑を受けて起訴された者で、こちらは刑事訴訟になる。 筆者が通信社の記者として裁判の記事を書くときに、被告と被告人を書き間違えてはならないと教え込まれた。民事裁判と刑事裁判の区別すらできていないということになるからだ。だが、メディアの多くは被告に統一してしまっている。 一文字ではないものの、最後の単語を省略して使ってしまっているために、現在も混乱を招いている事例がある。「マイナンバー」と「マイナンバーカード」である。 ITproの読者にとってはもはや、いわずもがなだろう。マイナンバーは、国内に住む一人ひとりに振られた12桁の番号である。マイナンバーカードは、希望者に配られる顔写真が入った身分証となるカードだ。 カード裏面にマイナン
クラウドサービスの利点の一つに、解約の容易さがある。月額課金で利用できるOffice 365も、解約の手続き自体は簡単だ。しかし、解約後90日でOffice 365上のデータは原則削除されてしまう。慌てないように、なるべく解約前にデータをバックアップしておこう。 Office 365の解約は、管理画面の「Office 365 管理センター」から「サブスクリプションのキャンセル」を実行するだけ。解約した直後にデータが消去されるようなことはない。標準で90日後以降にデータが削除される。その期間内であれば、再契約の操作をするだけで解約前の状態に戻る。なお、年間契約の場合は月額費用1カ月分の中途解約金の支払いが生じる場合がある。販売パートナーによって契約内容が異なるので、確認してから解約しよう。
Office 365の料金プランは、機能ごとに契約できる単品プランから複数の機能をまとめて使えるセットプランなど、豊富に用意されている。半面、ユーザーはどのプランを選んだらよいのかわかりにくくなっている。かしこく契約するにはどうしたらよいか。ポイントは、中小規模企業向けの“格安”プランの活用と、Office 365の販売パートナーが提供する独自サポートの利用だ。 機能一つしか使わないなら単品プランが有力選択肢 まず、最も基本となる単品プランを見ておこう。ただすべての機能が単品プランで提供されているわけではない。単品プランが用意された機能は、以下の関連記事のリンク先にあるOffice 365の機能一覧表で、「単」のマークを付いている機能だ。企業ユーザーが単品でよく使うのが、メール/スケジュールの「Exchange Online」やファイル共有の「SharePoint Online」、オンライ
HTTP/2ではレスポンスが返ってくる前にリクエストを重ねて発行できるようにするため、どのレスポンスがどのリクエストと関連付けられているかを管理する仕組みが必要となる。 仮想パイプ「ストリーム」 そのためにHTTP/2では、「ストリーム」と呼ぶ仮想的なパイプを用意する。これがHTTP/1.1におけるコネクションに相当する(図6)。具体的には「ストリームID」という識別子が使われる。同一のストリームIDであれば、関連する一連のやり取りとして識別できるというわけだ。 HTTP/2では順不同でリクエスト-レスポンスが流れる。このため、リクエストとレスポンスを関連付ける仕組みが必要だ。そのために「ストリーム」という考え方が導入された。1対のリクエスト-レスポンスを表現する仮想的な通信経路が「ストリーム」である。ストリームの間を、複数種類のフレームがやり取りされる。 このストリームの上を複数の「フレ
「Oracle Database(DB)の利用を止めるか、それともOracle DBを徹底的に使い倒すか。Oracle DBのユーザーが今、採るべき対策の選択肢はこの二つだ」。ガートナー ジャパン リサーチ部門アプリケーションズ データ・マネジメントの一志達也 主席アナリストはこう強調する。 Oracle DBのユーザー企業は今、大きく三つの問題を抱えている。一つは「更新時調整料金」と呼ぶ制度の適用によって毎年Oracle DBの保守料金が2%以上、値上がりすること。二つめは、ライセンス体系が頻繁に変わること。そして三つめが、開発元である米Oracleや日本オラクルの急速なクラウドシフトに追随するかどうかを見極めなければならないことだ。 特にOracle DBのユーザー企業にとって一つめの問題は深刻だ。現状のままOracle DBの利用を続ければ、IT予算に占めるOracle DBの保守費
「もう従来DBかNoSQLか悩まずに済む」、Googleが基幹用RDB「Cloud Spanner」を発表 米Googleは現地時間2017年2月14日、ミッションクリティカルなアプリケーション向けの分散リレーショナルデータベース(RDB)「Cloud Spanner」を発表した。現在、公開ベータ版を提供している。 Googleによると、Cloud SpannerはACIDトランザクションとSQLセマンティックをサポートし、トランザクションの一貫性を保証する一方、水平スケーリングと高可用性を実現する。「一貫したトランザクションの従来データベースか、拡張性とデータ分散のNoSQLかで悩む必要がなくなる」とGoogleは述べている。 GoogleはCloud Spannerの利点として、シャーディングやクラスタリングを行わずにRDB管理システムをスケールアウトし、NoSQLデータベースに移行す
JavaFXの2回目となる今回は、JavaFXのアプリケーションを作成しながら、JavaFXの基本的な部分を見ていきましょう。前回はGUIフレームワークの基本的な部分を解説しました。今回はそれを踏まえて、JavaFXでそれらを表した場合について紹介していきます。 基本的な構成 JavaFXのアプリケーションはjavafx.application.Applicationクラスのサブクラスとして定義します。 Applicationクラスは抽象クラスで、startメソッドをオーバーロードする必要があります。このstartメソッドで、GUIの初期設定を行います。 JavaFXではウインドウを表すクラスはjavafx.stage.Stageクラスです。また、ルートコンテナを保持するために使用するのが、javafx.scene.Sceneクラスです。そして、StageオブジェクトはSceneオブジェク
業務で利用できる“本格的”なサーバー構築・運用の進め方を基礎から解説する連載です。最新のRed Hat Enterprise Linux 7(RHEL7)/CentOS 7を用いてSambaファイルサーバーを構築しながら、サーバー構築・運用に必要な手法を学びましょう。 Linuxのインストール方法やコマンドの使い方は分かった。でも、実際に業務で使用するサーバーとなると、何を考えて構築すればよいのかよく分からない ――。そんな悩みを解消する連載です。オフィスや家庭の共有ファイルサーバーを題材に、RHEL7/CentOS7をベースにしながら、業務を意識した“本格的”なサーバーの構築・運用方法を解説していきます。 連載を通して学ぶ内容は、図1の通りです。業務で利用する本格サーバーには、悪意のあるユーザーからシステムやデータを守るセキュリティ確保の仕組みなど、考慮すべき項目がいろいろあります。連載
前回解説したPSドライブのようにPowerShellは記述力が高く、見た目の単純さからすると、比較的「難解」な言語だ。多くの言語では、変数名や関数名など、多くの「名前」やキーワードを使う。名前やキーワードは英単語をベースにして、理解しやすい表現を使うのが普通だ。 これに対して、記号文字は、それぞれの言語で固有の意味があるものの、記号なので意味をくみ取ることは困難だ。つまり、記号文字に関しては、どんな言語でも定義を知らなければどうしようもない。 ここでは、PowerShellの記号文字の使い方について、混乱しそうな部分を中心に簡単に解説する。記号文字の意味を理解すると、サンプルプログラムや他人の作ったPowerShellスクリプトの意味が理解しやすくなる。 なお、この解説は、現状入手可能なPowerShell 3.0の文法定義ドキュメント「Windows PowerShell Languag
今回は前編、後編の2回にわけて、PowerShellを実用で使うための解説を中心にする。PowerShellはWindowsに組み込まれているプログラムで、コマンドラインインタープリタという「シェル」と、「スクリプティング言語」、そして「システム管理ツール」の側面を併せ持つ。本記事は、全く知らない人を対象にした入門的な内容ではなく、実用的な使い方につながる基礎を紹介する。最低でもプログラミング経験があることを前提にしている。 PowerShellは次世代のcmd.exeなのか? 普段、WindowsやWindows Serverの管理でnetshを使っている場合、Windows 8からは、netshに関する警告を見た記憶があるだろう(画面1)。また、[Windows]+[X]キーで表示されるメニューの設定で、メニューに表示される「コマンドプロンプト」を「PowerShell」に切り替える項
Linuxと一言で呼ばれているが、実際には、Linuxカーネルと多くのフリーソフトから構成されている。それぞれのフリーソフトは、個別のプロジェクト、コミュニティにより独立して開発が行われている。Linuxカーネルと様々なOSS(オープンソースソフトウエア)を組み合わせてOS一式としたものを「ディストリビューション」という。 ディストリビューションは、やはり個別のプロジェクト、コミュニティや企業などが作っている。Windows 10 Anniversary UpdateからサポートされたWindows Subsystem for Linux(以下WSL)に組み込まれるのは、英Canonicalが開発支援するUbuntuというディストリビューションだ。 Ubuntu Linuxでは、ソフトをインストールする際のパッケージ形式に「deb」を採用しており、「APT」と呼ぶパッケージ管理ツール(実際
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