3次元(3D)ディスプレイが実用期に達し,映画やゲーム業界などコンテンツ制作側も立体視が可能な3Dコンテンツを作り始めている。コンテンツ制作・販売側は3Dディスプレイをどう位置づけているのか,ディスプレイ・メーカーやゲーム機などを含めたシステム・メーカーには何を求めているのかを,バンダイナムコゲームス P-7事業本部 ヘッド3Dリサーチャーの宮澤篤氏に聞いた。(聞き手は安保秀雄=編集委員) 問 3Dディスプレイの現状について,どうお考えでしょうか。 宮澤氏 ようやくわれわれが求めていた段階に到達したと思っています。フルHDの映像を左右2チャンネルに表示できるという点は,非常に評価できます。なぜなら,従来のコンテンツ制作の“文法”がほぼそのまま適用できるからです。例えば,左右それぞれ秒60フレームという速度がゲームには重要です。 映画でも,最近はアクティブなメガネ方式にせよパッシブなメガネ方