ソニーのVAIOはどこへいく? 日本での影響を考える:萩原栄幸の情報セキュリティ相談室 番外編(1/2 ページ) 今回は情報セキュリティの話題から少し離れるが、筆者にとって色々な意味で思い入れのあるソニーのVAIOの売却に関するニュースについて考えてみたい。 10年ほど前の情報セキュリティセミナーにおいて、AppleとMicrosoftについて説明をしたことがあった。その際に、参考となる比較として家庭用ビデオ戦争を引き合いに出した。それは、1975年にソニーのβ方式が販売され、翌76年に当時の日本ビクター(現JVC)がVHS方式を販売した競争のことである。 技術者の視点ではβ方式の方が優秀であったものの、日本ビクターはVHSの特許を公開し、どの家電メーカーでも特許料の支払いなしで生産できるような戦略をとった。そのため、生産各社で競争が発生し、VHSの性能は飛躍的に伸びていったため、80年代