このページは、現象学の新しい教科書『ワードマップ 現代現象学』の刊行を記念して開催されたブックフェア いまこそ事象そのものへ! をご紹介するために、WEBサイト socio-logic.jp の中に開設するものです。 本ブックフェアは、2017年8月、新曜社の協力を得て、紀伊國屋書店新宿本店3階にて開催されました。フェア開催中、店舗では 選書者たちによる解説を掲載した36頁のパンフレットを配布しましたが、このWEBページでも その内容を公開しています。 なお、他の年にも、本フェアと同様の趣旨のブックフェアを開催しています。そちらの紹介ページもご覧いただければ幸いです: 実践学探訪: 概念分析の社会学 ( エスノメソドロジー ) からはじめる書棚散策(2014) 社会のブックガイド:ルーマンからはじめる書棚散策(2015) socio-logic: 概念分析の社会学 ( エスノメソドロジー
「心とは何か」という問いは、古代のプラトンや近代のデカルトを経て現代に至るまで、哲学の中心問題のひとつとされてきました。そして、心と身体の因果関係(心身問題)を軸に、心の哲学は20世紀半ば以降の英語圏で大きく発展します。その背景には、心理学、認知科学、脳科学、コンピューター・サイエンスや人工知能など、様々な科学的知見を通じて私たちの「心」の理解が急速に変わりつつあることが要因として挙げられるでしょう。現代の科学的な成果をふまえながら、「心とは何か」を多様な視点から考えることに、心の哲学のおもしろさがあります。 勁草書房では、入門・概説書から最先端の議論まで、心の哲学に関する書籍を数多く刊行してきましたが、このたび、『心の哲学入門』の著者である金杉武司先生のご協力により、心の哲学の議論の見取図となる「心の哲学MAP」をつくっていただきました。あわせて、MAPに連動した「心の哲学ブックガイド」
外界の認識論と懐疑論の根深さ――バリー・ストラウド『君はいま夢を見ていないとどうして言えるのか』(永井均監訳、岩沢宏和・壁谷彰慶・清水将吾・土屋陽介訳、春秋社、2006年) バリー・ストラウドの著書『君はいま夢を見ていないとどうして言えるのか』は、言ってみれば、知識にかんするひとつの宿命を語るような本である。ではその宿命は何か。それは或る種の「懐疑論」が払拭されないという不可避性である。「知識」概念をどのように構想しようとも懐疑論はつねに残響する。逆から言えば、懐疑論の息の根を止めることはできない、ということだ。 同書はデカルト、オースティン、ムーア、カント、カルナップ、クワインを取り上げる――本ノートでは《各々の哲学者がどのような仕方で懐疑論と関わっているか》についてのストラウドの理解をひとつずつ押さえていく。6人のうちで懐疑論に最も好意的な者として描かれるのはデカルトであり、それ以外の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く