おそらく自分も親に結婚の意志を打ち明けていたら、容赦なく叱責されていただろう。 二年前、俺が大学一年の時の彼女は30代後半で、親子でもあり得なくない歳の差の人と付き合っていた。 俺たち二人が手を繋いで歩いてたり、電車内で抱き合ったりキスしたりしてた光景は、かなり異様だったかもしれない。 俺は彼女のことが大好きだし、彼女も俺のことを好いてくれてるから、付き合い始めてしばらくすると同棲を始めた。 少しでも早く同じ屋根の下での暮らしを始めたかったので、一緒に部屋を探すなんていうじれったいことはできず、俺が彼女の部屋に転がり込んだ。 婚姻届を出すのも時間の問題だった。愛が芽生えれば、すぐにでも結婚していたはずだ。 そう、愛なんてありゃしなかった。全部性欲だった。射精する度に消えうせる夢・幻だった。 全てセックスが原因だ。アプローチをかけてくる彼女に、俺は拒否する理由もないので、流されるまま性運動を