一面特集の「ニッポンの企業力」は第4部の最終回。なかなか良いまとめだった。企業の再建は「当たり前のことをするにあり」というのは至言だ。逆に言えば、破綻が目の前になってすら、しがらみを除くのは難しいということである。為すべき策は、現場が分かっているにもかからずにね。 国家経営も同じこと。日本に必要なのは成長であり、それには安定的な財政運営がいる。財政破綻は不安かもしれないが、消費増税で一気に解決しようとせず、成長の範囲内で徐々に再建を進めていくしかない。所得が増さなければ、税は払えないというのは、現場では当たり前の真実だが、「消費税教徒」のしがらみは強固だ。 昨日、第一生命研の熊野英生さんがおもしろいレポートを出していた。「貯蓄なし世帯3割の驚愕」というものだ。2011年の金融広報中央委員会の「家計の金融資産に関する世論調査」の結果によれば、貯蓄なし世帯が急増したという。こういう数字の大きな