黒い靴をデザインするだけではない。自らも黒の靴しかはなない金子氏。それほどまで「黒靴」の虜になり続ける理由とは何か。シューズブランド「カルマンソロジー」は、金子氏の分身であるかのように、黒によってブランドが生まれ、黒によってデザインが確立されたのだ。 一文字にウィングチップ、どれを取ってもオーセンティックなのに、明らかな違いがにおい立つ紳士靴ブランド「カルマンソロジー」。 2018年春夏シーズンのデビュー以降、尻上がりに評価を上げているが、もうひとつ、特徴がある。色は、黒一色。黒靴のみの構成ということだ。 黒はベーシックカラーだが主張できる強い色 なぜ、黒だけなのか、黒に何を込めているのか。 伝説的な靴職人、モビス・ミラーが手がけた1960年代の木型。この木型に触発され研究を重ねた。上のふたつはカルマンソロジーのドレス用とカジュアル用の木型だ。 コレクションは、14スタイルの「黒靴」を展開