2012年10月20日05:30 カテゴリ書評/画評/品評News 転載 - 宝島2012年03号の連載「今月踏んだクソ本」より 宝島 2012年03月号 編集部より許可を頂いたので転載します。ありがとうございました>担当高岡さん 久々に臭いかぐわしいクソ本 クソ本より、クソなるものをキーワードにミソ本を取り上げることが増えた昨今、スルーするにはあまりにクソ臭かぐわしい本を紹介させていただく。『あんぽん』(佐野眞一)である。 「孫正義伝」とのことだが、伝記としての価値がないのはあとがきで敬称略を断りながら、プロローグで「ホリエモン(堀江貴文)」とある時点でわかる。米国大統領のリチャード・ニクソンの評伝が「ディック・ニクソン」になっていたら、その時点でダメなのと同じである。 伝記でないとしたら何なのか。孫正義(敬称略)および彼を含むIT起業家たちが体現したものに対する著者のルサンチマンである