中線定理(ちゅうせんていり、英: parallelogram law)とは、幾何学において、三角形の中線の長さと辺の長さの関係を表す定理である。パップスの定理と知られているが、実はアポロニウスが発見した定理である。 概要[編集] 初等幾何学における中線定理[編集] 三角形OABにおいて以下の関係が成り立つ。 ただし、点Mは辺ABの中点である。 この性質を中線定理という。これはスチュワートの定理の特別な場合である。特に二等辺三角形においてはピタゴラスの定理と同等になる。 平行四辺形の対角線が互いの中点を通るという事実から、平行四辺形ABCD に対し と書くこともできるので平行四辺形の法則とも言われる。 内積空間における中線定理[編集] 中線定理は、内積を有するベクトル空間(計量ベクトル空間)の一般的性質としてとらえることができる。内積空間 V において、ノルムから導かれる内積 ⟨⋅, ⋅⟩: