4月4日の日銀金融政策決定会合で、日銀は、2年間に、マネタリーベースを2倍にまで増やすことを決定した。主要先進国の中で、金融緩和の強化路線に一番遅れていたのが、日銀であった。黒田新総裁による異次元の金融緩和策により、金融緩和の最後尾に位置していた日銀が、他の主要先進国(ECB、BOE、FRB)を急速に追い上げることが確実になった。 日銀の場合、白川前総裁時代の末期から、マネタリーベース増加の速度が拡大しつつあった。今後は増加の速度が、それ以上に急拡大することは、間違いない。 ところが、主要先進国の4つの中央銀行の中で、最近、マネタリーベースを減らしている銀行が1つだけある。それはユーロ圏の中央銀行であるECBである。 ECBのバランスシート、マネタリーベースは昨年の5月から6月にかけてピークを打ち、その後は減少に転じている。資産の中で最も減少金額が大きいものは、LTROである。 LTRO(