一連の誤報で弱体化した日本の中道左派系の日刊紙が、あらゆる方面からの攻撃を受けている。 東京支局 日本では、大新聞による競争が激烈である。リベラルな日刊紙として日本でもっとも権威をもち、中道左派と考えられている朝日新聞はこの夏以降、もっとも多い発行部数で知られている読売新聞(中道右派)、産経新聞(右派)といった競争相手、そして政治分野をあつかう週刊誌、月刊誌の、攻撃の「大合唱」にさらされた。「今日まで大新聞の間には、競争的共存が存在していた」と、専門家の中島岳志は論評し、「かつて大新聞が、これほど激しく競争相手を告発したことはなかった」と月刊誌「世界」で書いている。 この二週間、二人の大臣を辞任に追い込んだスキャンダルで、朝日新聞に対する圧力は幾分か弱まった。しかしこの激しい攻撃は、間違いなく保守主義の台頭を示している。たとえ購読者数をめぐる闘いが、朝日新聞を悩ませる執拗な攻撃の理由のひと