富士火災海上保険は11日、最大株主の米AIGに対して、157億7000万円の第三者割当増資を実施すると発表した。AIGの出資比率は従来の23・4%から41・6%にほぼ倍増し、出資比率で並んでいたオリックスを大きく上回り、単独の筆頭株主となる。 経営再建中のAIGは、アリコジャパンなどの生命保険事業は売却を決める一方、富士火災については意向を明らかにしていなかった。今回の出資拡大は富士火災をグループ企業として維持する姿勢を明確にしたものとみられる。 富士火災は保有株式の株価急落などで08年9月中間決算は46億円の最終(当期)赤字に転落した。【辻本貴洋】