民進党は、「自由」「共生」「未来への責任」の旗の下に、結成された。 一強多弱の状況が続く中、ようやく野党勢力の結集が実現した。まずは自民党政権を厳しくチェックし、政権の受け皿となる新たな塊ができた意味は大きい。 昨年来、民主党の政策責任者として維新との基本政策合意をまとめ、今回は、新党の綱領づくりに携わった。奇しくも、2013年の民主党綱領の改定に続き、再び綱領のたたき台をつくることになった。途中、両党での議論を受けて変更が加えられたが、冒頭の結党の理念は、たたき台のまま残った。私がそこに込めた思いについて記す。 結党の理念として、これまで民主党が強調してきた「共生」の前に「自由」を掲げたのには理由がある。NHKの会長人事、テレビ局の免許取り消し問題など、安倍政権の下で、報道の自由を脅かす動きを挙げればきりがない。中央銀行による異常な金融緩和と財政ファイナンスが行われ、政府による民間の賃金