原発が爆発してからというもの、世の中にはありとあらゆる矛盾が噴出している。矛盾というか不条理というか不誠実というか、そういう、よくないことが全部だ。放射能がまき散らされて子どもを育てる環境ではないと声高に叫ぶ人は多いが、こういう社会の実態こそ、教育上よろしくない。日本は、原発が爆発したからではなく、もうとっくの昔から、崩壊の道を歩んでいたんじゃないのかなぁ……。 村の人とお話しすると、それぞれいろんな感じ方、温度差があって、おもしろい。おもしろいといってはいけませんね。興味深いし、それぞれ深い。いっしょにお茶をしたり酒を飲んだりする仲間だから、その外側には、もっとちがう考えの人もいるのかもしれない。少なくとも、村を出て、避難所のあたりへ行くと、また考えがちがいます。人は、環境がちがうと、思考の方向も変わってしまうのかなぁと思うところです。 わかりやすい温度差は、帰るか帰らないかと、安全か
原発20km圏内に住む人たちの一時帰宅が始まった。先陣を切ったのが我が川内村の住民たちだった。ぼくが住み続けているのは原発25km地点で、立ち入り禁止にはなっていない。でも20kmラインをはさんで、すぐ向こうにも家はあるのに、その境目がどうやって引かれているのかはよくわからない。わからないことだらけで、なにが疑問なのかもわからなくなっている。 とりあえず、久しくお会いしていない先生が一時帰宅に参加しているのを知って、お迎えにいってきた。一時帰宅の前線基地となった体育館には、村史上はじめてではないかと思われる取材陣が押し寄せていた。中継車がこんなに並ぶなんて、盆踊りだって満月祭だって、かわうちトライアルだってなかったことだ。ぜひ、平和なイベントの時にも、取材に来ていただきたいものでありますが。 トライアル仲間の井出さんちは、実家が20km圏内にある。今日はお母さんとおじさんが家に帰る。もう
自然山通信がすべてのトライアルファンにお送りする楽しいモータースポーツ、トライアル情報。乗り方・楽しみ方・なんでもこい。 2月7日、広島県海の見える杏の里トライアル場で、スーパーカブ(およびそれに類するマシン)によるトライアル大会が開催された。 優秀なトライアルマシンがいきわたり、技術のあるライダーが台頭する一方で、トライアル全体が先鋭化しすぎて先すぼみとなっていくのを危惧したケニーズクラブの河村國夫氏が、オートバイ遊びの原点とも言えるスーパーカブに目をつけたものだ。 最初の大会は、12名のカブ使いが集まった。 スーパーカブは、たいへん優秀なオートバイだ。たいへん優秀だが、トライアルマシンとしてはお世辞にも優秀とはいいがたい。タイヤは小さいし、フロントフォークはテレスコピックでなく、路面のデコボコに合わせてあらぬ動きをするし、マフラーは地面すれすれ。ブレーキペダルはそのマフラーの、さ
月刊トライアルジャーナル 1996年4月号掲載 寒空に 家を失った人々に なにを届ければ あたたかいのか(字余り) ――――阪神大震災の直後に 昔話として語るにはまだまだ時期が早い。ぼくなんかが語っていいものかという不安もある。でも記憶はどんどん風化していくから、ここらでいったん書きとめておいても罰はあたらないだろう。今回は地球の裏側のへき地のお話ではない。たった1週間、地震でめちゃめちゃになった神戸の被災地へでかけたときのいろいろだ。 地震。テレビで見たとき、シムシティみたいだと思った。シムシティってのは、街を建設して発展させていくコンピュータシミュレーションゲームだ。税金を集めて発電所や飛行場を建設していくのだが、時々地震やゴジラ!の出現で、街がめちゃめちゃになる。めちゃめちゃになったゲームの街と、テレビに写し出された神戸の街はそっくりだった。ゲームもニュースも、おんなじトリニトロ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く