野田前総理と安倍新総理の党首討論での約束でもあるので、自民党は、定数削減と選挙制度見直しに向けて統括本部を設置し、1月の通常国会で議論することにしているという。 議員や識者の中には、「小選挙区では大量の議員が一挙に入れ替わり、政治が不安定になる。議員が代わっては、政治主導も発揮しにくく、外交力も弱まる。だから、中選挙区制を復活すべきだ」との意見もあるようだ。 しかし、このような議論は、小選挙区制を採用した理由を忘れている。小選挙区制の利点は、政治の選択すべき争点を集約化し、その争点で勝った政党が安定多数を取って、その政策を実施しやすくなることだった。 中選挙区制では、同じ政党から何人もの議員が出馬する。これは党首の力を弱める。小選挙区制だからこそ、一つの政党からは一人の候補者しか出馬できず、最終的に公認権を持つ党首の力が強まる。またここで政策を集約できる。 何人も出馬するのでは、政