はじめに 「才能がない」と言われたことがあるでしょうか。それとも、友人や知り合いと自分を比べて、自分で自分にそう言い聞かせたことがあるでしょうか。 学生の頃からエンジニアを志してきた私は、コンテストで優秀な成績を残す人たちを目の当たりにしてきました。大手IT企業に入社し、優秀な同期と出会いました。勉強会やカンファレンスに足を運び、そこで出会った人たちの軌跡を追ってきました。 華々しくスタートアップを立ち上げた人、革新的なプロダクトを生み出した人、OSSコミュニティで名を馳せる人。一方で、いつの間にか表舞台から姿を消した人もいます。これらがごく一部の狭い世界でしかないことも、自覚しています。 そして今、インターンシップやワークショップで若手エンジニアと接する機会が増えました。3年ほど前に始めたこの活動──正直に言うと、自分が未熟なまま始めてしまったという不安は、今でもどこかにあります。 彼ら

