自民党は、次期衆院選の政権公約(マニフェスト)に盛り込む新たなエネルギー政策の策定を来年夏まで先送りする方針を固めた。「脱原発」を争点とした衆院解散・総選挙の可能性が遠のいたことから「様子見」に転じたようだ。 自民党は今年7月、菅首相(当時)による「脱原発解散」に備え、「総合エネルギー政策特命委員会」での議論を開始。特命委は8月中にも党のエネルギー政策の見直し案をまとめる予定だった。 だが、野田首相は就任後、「脱原発」路線を修正し、早期の衆院解散も否定した。さらに、国のエネルギー基本計画を来年夏に見直す方針を示したこともあり、自民党内でも「踏み込んだ方針を示す必要はない」との空気が広がった。特命委の山本一太委員長は29日のTBS番組で「年末ぐらいまでに中間報告を出すが、きちんとした方針は、政府・与党の動きも見ながら発表する」と述べた。 ただ、背景には「原発問題を巡る党内の意見対立もある」(