東京では、桜が散り始めた。僕は風流なものに疎いほうだが、とあるニュースには驚いた。今年、花見をするために日本にやってくる中国人が急増している、というのだ。「爆買い」だけではなく、花見にまで中国人が押し寄せている。 しかし、海外旅行を楽しむ中国の庶民とは裏腹に、中国経済には刻々と危機が迫っているようだ。4月2日放送の「激論!クロスファイア」では、この中国の経済問題について激論をした。話をうかがったのは、元通産官僚で現代中国研究家の津上俊哉さんだ。『巨龍の苦闘 中国、GDP世界一位の幻想』という著書を昨年5月に出している。 2008年のリーマン・ショックのあと、世界中で同時不況が起きた。そんななか、中国は、いち早く景気を回復させた。その中国が、いま、「断崖絶壁に立っている」状況だと津上さんは言う。 中国はリーマン・ショック当時、約4兆元(当時、約57兆円)規模の超大型の景気刺激策を行った。その