かつて筆者が幼かった頃、韓国の学校教育の中心には「反共」の思想があった。朝鮮戦争から60年以上経ったいまでも、朝鮮半島は休戦状態にある。半島情勢は昔も今も大きくは変わらないが、文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足以後、韓国は何度も北朝鮮に振り回され、中国のご機嫌をうかがっていると言えよう。 地球上で最も緊張感に満ちたDMZ(非武装地帯)を挟んで北朝鮮と向かい合っている韓国で、軍人の役割は重要だ。幼い頃は、顔も知らない軍人に慰問の手紙を送らなければならなかったし、年に1度は軍部隊の見学があった。当時、軍人の待遇は今よりも良かったが、左派の文在寅政権は、「軍人は殺人機械だ」「奴らは潜在的な犯罪者だ」といった認識を植え付けようとしている。 そのため、血気盛んな20代を国家のために捧げた軍人に対して、当然その苦労に見合った補償などない。徴兵されて兵役を務める兵士か職業軍人かを問わず、韓国の軍人の待遇