具体的な形状を決める段階の前に、製品全体の挙動を大まかに検討し、主要な諸元が妥当であることを検証できれば、その後の手戻りは大きく減る。数式で計算モデルを表す1次元シミュレーションを用いると、短時間で幅広い検討が可能だ。
設計中の製品の挙動を、形状などの詳細を決める前にシミュレーションできる手段として、いわゆる「1次元シミュレーション」ツールの利用が広まっている。3次元と1次元の両方のシミュレーション・ツールを取り扱っているエルエムエス・ジャパン(本社横浜市)は「引き合いの件数は数年前と逆に、今は1次元の方が多い」と話す。的確に性能を満たした製品を短い期間で開発するために、構想設計段階からシミュレーションを実施するユーザーが増えているのだ*1。さまざまな分野の物理現象が関わるマルチドメインのシミュレーションに使えるもの(一覧表A)と、特定用途向けのもの(一覧表B)がある。 *1 学会での活動も始まっている。日本計算工学会は「ものづくりのための計算工学研究会」を2009年に設置しており、その分科会のテーマの1つに「1DCAE」を選び、啓蒙活動を進めている。
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