オートクチュールがまだ権威を保っていた頃、そこに夢を見ていた庶民は、ライセンス商品という形でそれに触れていた。 やがてプレタポルテ(高級既製服)が主流へと移り変わり、オートクチュールが失墜していった。 現在オートクチュールは、絶滅保護種を守るかのように、手厚い看護の元で生き長らえているような状態となっている。 オートクチュールブランドはそのままプレタポルテを展開した。 (プレタポルテという言葉には高級既製服というイメージがあるが、現在の殆どのブランドには高級既製服というイメージは薄い。 デザイナーズ既製服という感じだろうか) 庶民が手を出せるプレタポルテではあったが、ライセンスビジネスという手法は残った。 かつてのオートクチュールブランドのライセンスが、ブランドステータスを身につけるような感じであったのに対し、現在の多くのライセンス商品は、そのブランドのステータスよりも、ブランドの世界観を