国民年金と厚生年金の積立金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人は2日、2011年7~9月の運用実績が3兆7326億円の赤字だったと発表した。 運用収益の赤字は10年4~6月期(約3兆5898億円の赤字)以来、5四半期ぶり。赤字額は08年10~12月期の約5兆6601億円以来、11四半期ぶりの大きさとなった。 ギリシャに始まった欧州の財政・金融危機がイタリアやスペインの信用不安に飛び火したことに加え、世界的な景気の先行き不安や、戦後最高値を更新して一時1ドル=75円台をつけた「超円高」などが重なり、運用環境が悪化した。 運用先別の赤字額は、外国株式が2兆7350億円、国内株式は1兆2698億円、外国債券は4061億円だった。