文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、受託収賄容疑で4日に逮捕された同省前科学技術・学術政策局長の佐野太(ふとし)容疑者(58)(4日付で大臣官房付に異動)が昨年、東京医科大学(東京)側に対し、同大が支援事業に応募する申請書類の書き方を指南していたことが、関係者の話でわかった。東京地検特捜部は、佐野容疑者の行為が贈賄側への便宜供与にあたるとみている。 また、同大の臼井正彦理事長(77)が佐野容疑者に便宜を図ってもらえるよう依頼し、鈴木衛(まもる)学長(69)とともに佐野容疑者の息子を同大に合格させるよう指示していたことも判明した。2人は特捜部の任意の事情聴取にこうした経緯を認めており、特捜部は贈賄罪を適用するかどうか在宅で捜査している。