【カイロ=大内清、ワシントン=加納宏幸】イラクのマリキ首相は26日、英BBCに対し、隣国シリアのアサド政権が、イスラム教スンニ派過激組織「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」が占拠するシリア・イラク国境地帯を空爆したことを確認し、これを「歓迎する」と言明した。空爆がイラク領内だとの情報は否定した。 AP通信や米紙ウォールストリート・ジャーナルは25日、シリア国境に近いイラク西部カイムやルトバがシリアの空爆を受けたと伝えていた。 ISILはイラクとシリアを一体の地域と見なして活動していることから、危機感を共有するマリキ、アサド両政権は今後も連携を強めていくとみられる。APによると、シーア派主体のマリキ政権を支援するイランも無人偵察機によるイラクでの情報収集活動などを本格化させ、イラク軍への協力を強化している。 一方、イラク北部クルド自治政府のバルザニ議長は26日、ISILから防衛するた