「3人の方を推薦して下さってありがとうございます。ところで、さらに2人推薦して下さい」 ソウルの私立大学A教授は昨年、ある公共機関の機関長公募に推薦委員として参加した。推薦委員は、書類審査と面接を行い、3人を候補として推薦した。しかし、数日後、担当省庁の担当者から候補を増やしてほしいという要請を受けた。推薦委員は当初、順位から外れた2人の志願者を入れて再びリストを提出した。 A教授は、「最終的に選ばれたのは追加された2人のうちの1人で、推薦委員会の評価でランク5を受けた政界の人物だった」とし、「後で問題になることを懸念してか、担当省庁の担当者は、推薦する際に点数や順位をつけずに名前だけ書いてほしいと話した」と明かにした。 公共機関長の公募制がずさんに運営されている。「天下り人事の慣行を改善し、各界各層から有能な適任者を抜擢する」という制度導入の趣旨を全く生かせていない。むしろ、天下り人事や