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ブックマーク / www.megamouth.info (12)

  • ズルイ - megamouthの葬列

    つい、身も蓋もない話をしてしまう。 してから、された方が閉口するのを見て、しまった、と思う。 後悔はするが、不思議な爽快感が残っている。多分に性格が悪いのだろう。 零細企業で受託仕事をやっていた頃、元請けの会社に向かう道すがら同僚が言った。 「またITmediaではてなが取り上げられてましたね。自社サービスやってるからですかね」 まだ、はてなのマスコット犬しなもんが健在で、伊藤直也がPerlを書いていた頃の話である。 その時、私は機嫌が良くなかった。多分、向かう先の元請けに嫌味の一つも言われようという道のりであったのだろう。 id:naoyaのキラキラした顔を思い出して、意地悪くなって、身も蓋もない事を言いたくなった。 「社長が京大出だからじゃない?」 高学歴のネットワークというものがある。コネがなくても、大学のブランドがある。キャリアをふってベンチャーをやってるなら、そう悪くもない会社な

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    bolta
    bolta 2019/02/28
  • フェティシストの先輩はいくじなし - megamouthの葬列

    私が今のように酒飲みでなく、駆け出しのPerlプログラマだった頃、先輩がいた。 私達が仕事のコードを書いている時、先輩は聞いたこともないフレームワークのテストをしていたり、英文のサイトを読んで大半の時間を過ごしていた。 たまに気が向くと、私のような新米プログラマー達にDBマイグレーションが簡単にできる方法や自作のフレームワークのアーキテクチャを優しく教えてくれたりしたが、それらは全て当時の私達の理解を超えていて、正直、どう反応していいものやらわからなかった。 1 ある時、私達のプロジェクト炎上した。 納期ギリギリで、システムが出来るには出来たのだが、挙動が不安定で、何より実行速度が極度に遅く、想定のユーザー数をさばけなかったのだ。 社長が出てきたり、顧客との悶着があったりした末、納期が再設定され、先輩がプロジェクトリーダーになり、私達がそれを手伝うことになった。 のんびりした様子で先輩は

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    bolta 2017/11/24
  • 本当に好きなことを見つける方法 - megamouthの葬列

    ちょっとした論評めいた物を書こうと思って、プロットから書き出してるが、最近「書く」絶対量が減っていて、文章がすっかり下手になってしまっているので、練習がてら一発書きする。 最近、何もする気が起きないし、仕事も簡単なものがポツポツ来るぐらいなので、昼寝したり、日が暮れるとマイスリーを飲んですぐに寝てしまう生活をしている。 眠ると夢を見る。 私の夢の20%ぐらいは大学絡みのもので、他の大学に入り直すためにセンター試験を受けなおしたり、昔いた大学で単位が取れないことに絶望したりする夢だ。きっと中退していることが、それだけトラウマになってしまっているのだろう。 今日は、私が美大生になった夢だった。 夢の中で私は見知らぬ女性とテレビを見ている。女性はポツリと私に言う「芸大ぐらいは出ておきなさいよ」と親に言われたのだ、と。彼女の父親は昔、油絵をやっていて、彼女が小さい頃から絵を描くのを応援した。 「今

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    bolta 2017/11/02
  • マイ アイアン ラング - megamouthの葬列

    徹夜明けの朝、つけっぱなしのテレビから、朝のワイドショーから、ヒステリックな女の声がTVから流れてくる。 それはある女代議士の声で、部下の無能さを車の中で罵っているのだ。 その声には単なる叱責とは異なった、病的で狂気を帯びた響きがある。 それが白日の下にさらされた時に醸しだされる滑稽さも含めて、私はこれをよく知っている。 母の怒鳴り声と同じなのだ。 昔、母は常軌を逸した怒り方をした。その矛先は主に父であったので、つまりはよく夫婦喧嘩をしていたということになる。 母の怒りの原因は父そのものに起因するというよりは、祖父(彼女にとっては舅)を代表する父の親族にあった。また、父も言い返すというよりはじっと母の罵声に耐え続けていたので、厳密にこれが夫婦喧嘩と呼べるかはわからないし、夫婦仲が悪い、という表現も当たっていないように思う(このあたりが家族というものの謎めいたところだ) 子供の頃の思い出のほ

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    bolta 2017/07/24
  • 反なろう小説と、万能性の核 - megamouthの葬列

    www.asahi.com 死にました。どっかの水族館に入れば見に行けるなあと思っていたので残念です。 私今、すごく疲れていて、当はこんなのを書くべきじゃない精神状態なんですけど、マイスリーとデパスと酒という、私にとっては昏倒レベルのカクテルを飲み干したところなんで、なんか書いています。 多分、ひどい内容になると思いますけど、皆さんとは長い付き合いなんで許してくださいな。 反なろう小説 kakuyomu.jp こういうコンテストがあります。「転生モノ不可」ということで少し話題になったので、聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。 賞金の10万字で30万円=3円/文字というのが、ライター基準で言うと、「小説でもそんなに安いの?」っていうものだったりするのですけど、新人賞ですので、応募する方も沢山いらっしゃるでしょう。 あと、関係ないですけど、カクヨムで応募ということは、落選しても「ネ

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    bolta 2017/05/25
  • ダーク&ロング - megamouthの葬列

    1 ほとんど暗闇のフロアに小さなスモークマシンが出した煙。そこに申し訳程度のレーザーが光る。 壁面にはVJの映像がプロジェクターで投影されているのに、WinAmpのVisualizationそのままで、僕はVJのいるブースを見上げたが、彼はリズムに乗りながらDJの名前をクルクル回転させるのに忙しいようだった。 肝心のDJはそれに輪をかけてひどい。有名どころのテクノ・トランスミュージックばかりをかけていて、さすがにアンダーワールドをかけることはないだろうと思ったけど、それも10曲目ぐらいで裏切られた。しかもBornslippy。いい加減にしてくれ。 僕はブースを取り囲む輪を離れて、壁際のソファーに座った。 一応はこのイベントのオーガナイザーの一人なので、イベントを見届けて、いや当は盛り上げる責任だってあるのだろうけど、今回については、この身内だけの馬鹿騒ぎに付き合うのも今日限りだ、という決

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    bolta 2017/05/09
  • みそねこを偲ぶ - megamouthの葬列

    思い出の中にしかいない人、それも面識があったわけではなく、 その「作品」を通じて知っているだけという人がいて、2年ほど前、私は彼の訃報を聞いた。 彼の名前は「みらゐ」。ゲームミュージックの作曲家で知られ、同人音楽やバンド活動でもその名を馳せた人だ。 ただ、私のよく知る彼の名前は「みそねこ」で、中学生だった私にとってのヒーローだった。 20年ほど前、MSXというパソコンを買ってもらった私がプログラマとしての一歩を刻んだ頃、 「みそねこ」はMSX・FANというパソコン雑誌の音楽投稿コーナー「FM音楽館」にいた。 かつて音楽はプログラムだった その当時のコンピューター・ミュージックというものについて少し説明が必要だろう。 DAWはおろか、DTMソフトも一般的でなかった頃、コンピューターで「音楽」を作るということは、「プログラム」を組む、ということだった。 多分、何を言ってるのかわからないだろうか

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    bolta 2017/01/26
    "粗末なスピーカーから彼の曲を流すと、それを奏でるMSXという時代遅れのコンピューターが、自分だけの、特別なものになったようにも感じるのだった"
  • 無N.O.の人 - megamouthの葬列

    「頭の悪い奴にはできないが、当に頭の良い奴はこんな仕事はしない」 とは、ある戦闘機パイロットの言葉らしいが、プログラマも似たようなもので、多くの技術書や、他人のコードを読み下し、膨大な知識を頭の中に放り込まないとまともなプログラムが書けない反面、それに見合った報酬はもらえないし、営業から居丈高に、あるいは哀願されて急なオーダーが通され、ひどいプレッシャーの中で間に合わせの実装をしたり、その後、理不尽としか思えない理由で仕様が変更されて、ようやく書けたコードを削除する時、そしてそれが原因でバグが発生した時は特に、歯ぎしりするほど悔しくなって「何を好き好んでこんな仕事をしているのだ」と思う事がある。 そんな私がプログラマになったのは、ほぼ成り行きに近いものがあるが、幾つか決定的な出来事があったようにも思う。その一つを今日は思い出してみたい。 無能の人々 まだ大学4回生だった頃、とっくに講義に

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    bolta 2016/12/15
  • 最近の懺悔、夢日記について - megamouthの葬列

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    bolta 2016/11/27
  • 消えたプログラマの残したものは - megamouthの葬列

    システム開発の佳境に、開発メンバーが突然出社しなくなってしまう。 携帯にも連絡がつかず、3日ほど音信不通になったので、さすがに心配になった上司が大家と共に自宅を訪れると、夕日が差し込む部屋の真ん中に、当の人が何の表情も浮かべずにただ座っていたりする。 そういう事は大して珍しいことではないので、ある程度経験のあるIT業界人なら、同僚が「消えて」しまってもそれほど驚くことはない。 プログラマというのは、とかく「消えて」しまうものなのだ。と彼らは思っている。 「消えた」プログラマは、意識的にしろ無自覚にしろ自分の人生をちょっとばかり台無しにしながら、プロジェクトに虚無の穴を空けるわけだが、そうした「工程の穴」は他のメンバーが残業したり、派遣会社から来た代替の人員が埋めてしまったりする。ビジネス的には人月で数えられた我々の「数字」などというものはちょっとした帳尻あわせでなんとかなってしまうらしい

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    bolta 2016/11/27
  • 遠い音楽 - megamouthの葬列

    音楽が、孤独な人間の味方であり、夢であった時代があった。 夕暮れの強い西日の差し込む自室に、浅く埃のかぶった黒く大きなラジカセが奏でる音が、受験勉強に勤しむ青年の心の支えであったり、を読み空想の世界を旅する少女に寄り添えていた時代があった。 彼もその時代の人間の一人であり、やがて自分でも音楽を作ってみたいと夢見るようになった。しかし多くの人がそうであるように、音楽の始め方も作り方も自分には何やら縁遠く、途方もなく、到底できることではない、と感じているのであった。 ある真夏の暑い高校の体育館でのことだ。こちらに転がってくるバスケットボールを待ちながら、彼はふとこう考えた。「一生」をかければどうだろうか?と。 一生をかければ、自分のような凡人にも、人を感動させられる曲を作れることがあり得るのではないだろうか?と。頭の中ではSyzygyのCan I Dream ?という曲が流れていた。 16歳

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    bolta 2016/07/27
  • Perl6リリースに寄せて〜PHPと仏教、あるいはプログラマにとっての救済とは何か - megamouthの葬列

    http://developers.srad.jp/story/15/12/26/2217221/ というわけで、Perl6がリリースされました。 僕はLarryWallはPerl山の深奥にある部屋で即身仏と化しながらPerl6を開発し続けていて、側近がそこにコーヒーとドーナッツを毎日お供えしているという「Larry=空海説」をずっと主張していたのだけど、そうでもなかったようで、リリースされたソースをビルドした人の、ほとんどモジュールが動かないとか、なんかこれRakudoじゃねえの?という感想から、元Perlプログラマーとしては、TV版エヴァ最終回ばりの笑顔で「おめでとう!Larryゴールおめでとう!」とだけ言って、Perl6のことは金輪際忘れてあげるのが、せめてもの恩返しになるんじゃないかな、と思っていて、各方面の方々におかれましては、Perl6実装のバイナリパッケージ配布など、すぐ

    Perl6リリースに寄せて〜PHPと仏教、あるいはプログラマにとっての救済とは何か - megamouthの葬列
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    bolta 2015/12/28
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