夜も更け、外や辺りから聞こえてくる物音はだんだんと消えて、静かになっていく。 そうなってくると、紙の上で走らせているペンの線に狂いがないように美しい一直線を描けるような感覚だ。 パソコンから無作為に流れ続ける曲も自然が奏でる風の音のように聞こえ、気にならなくなる。 この時間は究極に孤独の時間だが、なににも邪魔をされない一日の中で最も集中できる時間であり、嫌いではない時間だ。 「どの面下げて、どこへ向かうの。」 そんなとき、パソコンから流れてくる曲の中からその言葉が聞こえたのを耳がキャッチして手がピタリと止まってしまった。 その曲からまくしたてられる言葉の数は、いちいち僕の心をつついてきて、少し変な気持ちになった。 悲しむわけでもなく。 腹をたてるわけでもなく。 形容しがたい変な気持ち。 そうだ。 僕という人間は屑であることをいつか自覚した。 屑であることを知ったとき、悲観し、絶望し、僕が存