僕が旅に出る理由はだいたい百個くらいあって、とはくるりの「ハイウェイ」の歌い出しの一節だけれど、連休最初の土曜日に僕らが旅に出た理由はたったひとつしかなかった。美味しい餃子が食べたかったのである。 話は二週間ほど遡る。きっかけは何だったか、それはもう忘れてしまったけれど、彼女とどちらからともなく餃子を食べたいねという話になり、手持ちの美味しい餃子屋の情報を出し合い、しかしいずれのお店も決め手に欠け、そんならもういっそ宇都宮に行こうよ、本場の餃子を食べ歩こうよ、でもけっこう予定つまってるから日帰りね!ということになったのだった。こういうのは思い立ったが吉日、でも我々は吉日にいきなり動けるほどの自由人でもないわけで、その吉日の餃子欲を保つため、餃子情報を調べ続け、でも決して餃子を食べてはならない、そんな感じで禁欲的な二週間を過ごした。 まあまあありがちなことだと思うのだけれど、出発の朝、我々は

