巡視船2隻を供与へ=日比首脳、南シナ海問題で協力 【ビエンチャン時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議出席のためラオス入りした 安倍晋三 首相は6日、フィリピンのドゥテルテ大統領と会談した。南シナ海で中国が活動を強める中で首相は、フィリピンに大型巡視船2隻を円借款により新たに供与する方針を表明した。 ドゥテルテ氏が6月に就任後、両首脳の会談は初めて。両首脳は、海上自衛隊の練習機TC90最大5機を貸与することでも合意。首相は「フィリピン海軍のパイロット教育や整備能力の構築を含め、安全保障・防衛協力を今後も進めたい」と強調した。 巡視船供与や練習機貸与は、南シナ海で中国と向き合うフィリピンの監視体制や海上警備能力を向上させる狙いがある。 両首脳は南シナ海問題について、中国の領有権主張を退けた7月の仲裁裁判所の判決を踏まえ、紛争の平和的解決に向けて協力していくことで一致した。